県内在住の方でも、沖縄の水道水はまずい!と思っている方は多いと思います。
実際沖縄の水道水は本土の水道と比べて違う点がいくつかあります。
そこで、沖縄の水道水の味の違い、味が気になる場合の対処方法について考えてみましょう。
沖縄の水道水とは
水道水の成分は、全国で全く同じものが提供されているわけではなく、地域ごとによって少し違いがあります。
沖縄の水道水の場合は、どのような違いがあるのでしょうか。
まずは、沖縄の水道水の特徴と、安全性について、みていきましょう。
沖縄の水道水の特徴
水には軟水と硬水がありますが、本州の水道水は軟水が多いのに対し、沖縄の水道水は硬水です。
沖縄の地層は、サンゴでできた琉球石灰岩で作られています。
琉球石灰岩の主成分はカルシウムなので、カルシウムなどの成分が水に溶けだすことで、沖縄の水道水には硬度が高いといった特徴があげられます。
またダムの場所によっては、残留塩素が多い場合もあります。
沖縄の水道水の安全性
硬度が高い、塩素濃度が高いと言われると、沖縄の水道水は安全に飲めるのか不安に思う方もいるでしょう。
世界の中でも日本の水道水は水質基準が高いので、国が安全基準を満たすように浄水場で浄化を行っています。
ですが、残留塩素などの安全性が気になるといった場合には、何らかの対策を行って、自分で安心して飲める水を確保するのも1つの手です。
沖縄の水道水はまずい?その理由
沖縄の水道水は、本州のものと異なる特徴があるため、味に違いを感じる場合が多いようです。
水道水の味に違いを感じる原因について、詳しく解説します。
硬度が高い
本州の多くは水道水が軟水ですが、沖縄の水道水は硬度が高い硬水です。
硬水は、カルシウムやマグネシウムなどの成分が軟水より多く溶けだしていて、特にマグネシウムの成分が多いと味に苦みを感じる場合があります。
今まで軟水の味に慣れてきた方が、硬度の高い沖縄の水道水を飲むと、苦みなどの影響でまずいと感じる場合もあるでしょう。
塩素濃度が高い
沖縄の水道水には、残留塩素が比較的多いといった特徴もあげられます。
残留塩素が多いとカルキ臭が強くなるため、臭いの影響で水が飲みにくいと感じる場合もあります。
塩素はプールの消毒にも使われていて、飲んでも大丈夫か、不安に感じてしまう場合もあるでしょう。
臭いも味を左右する要素の1つなので、カルキ臭が気になって水が飲みにくい場合は、何らかの対策が必要かもしれません。
水温が高い
同じ水道水の水であっても、季節によって風味が異なると感じる場合もあります。
実は、水温が上がると味や臭いを認識しやすく、冷たい状態の水だと気にならないカルキ臭などを感じやすくなります。
一年を通して温暖な気候の沖縄は、水温も高いため、カルキ臭などを感じやすいことで水道水がまずいと思う方もいるでしょう。
給水タンクを使用
過去の水不足対策として、沖縄の家庭では給水タンクを設置している場合が多くあります。
水不足に対処できる給水タンクですが、定期的に清掃をしないと、味や衛生面に影響が出るリスクがあります。
台風などの影響でフタが空いたり、隙間ができてしまったりすると、藻の発生や虫の発生などのリスクもあるため注意しましょう。
古い水道管を採用
沖縄では古い水道管を採用している場合も多く、古い水道管の利用が、水道水の味や臭いに影響している場合もあります。
水道管の劣化でサビや金属類が水に溶けだすと、特有の臭いを感じやすくなります。
特に、朝一番の水は金属臭などを感じやすいため、気になる場合は蛇口から出てすぐの水ではなく、少し水を出しっぱなしにして水道管に残っていた古い水ではなく新しい水を飲むようにしましょう。
沖縄の水道水は本当にまずい?
沖縄の水道水は、硬度の高さや残留塩素などの違いから、味や臭いが異なると感じる場合があります。
そのため軟水を飲みなれている方や、残留塩素の少ない水道水を飲んできた方にとっては、沖縄の水道水がまずいと感じることもあるでしょう。
味の感じ方には個人差があるため、気になる場合には何らかの対策を検討しましょう。
沖縄の水道水による影響
味や安全面が気になっても、沖縄の水道水を飲まなければ影響は少ないだろうと考えていませんか。
沖縄の水道水の特質によって、味や安全性以外にも、さまざまな影響が出ることもあります。
こちらでは、4つに分けて、沖縄の水道水による影響をみていきます。
髪が痛む・肌が荒れる
硬度の高い水で髪を洗うと、ミネラル分が髪に残って、ゴワゴワになってしまうこともあります。
また、硬水は石鹸の泡立ちが悪いので、髪や肌の手入れがしにくいと感じる場合もあるでしょう。
泡立ちが悪いことに加えて、硬水で泡立てた泡は流れにくいので、しっかりと洗い流さないと石鹸の成分が残ってしまい、髪が傷む、もしくは肌が荒れる可能性があるため注意が必要です。
尿結石になる人が多い
尿結石ができる原因は、カルシウムやマグネシウムなどのミネラル分です。
特に年齢を重ねて腎臓の機能が衰えると、軟水に含まれるカルシウムなどをろ過しきれなくなるため、尿結石になる傾向が高まります。
尿結石にならなくても、胃腸が弱いと硬水に多く含まれるマグネシウムによって、お腹がゆるくなる方もいるため注意が必要です。
キッチン・浴槽・コップが白く濁る
ちゃんと洗って使っていても、沖縄ではキッチンや浴槽、コップが白く濁ってしまうこともあります。
水道水に含まれているカルシウムやマグネシウムが固まると、白く濁るため見た目の印象が悪くなります。
普段使っているコップが白く濁っていると、体には影響がないとわかっていても、何となく気になってしまう場合もあるでしょう。
硬度が高い水にはメリットもある
硬度が高いと飲みにくいと感じる方もいますが、ミネラル分が豊富に含まれている硬水は、美容や健康効果などが期待できます。
例えば、ダイエット時に不足することが多いミネラル分を補う、カルシウムが脂肪吸収を抑制することで、腸内環境を整える効果が期待できるなどのメリットがあげられます。
また、肉料理に硬水を使うと、アクや臭みがとれやすいので普段よりおいしく作れるかもしれません。
沖縄で美味しく水を飲むには?
水の硬度やカルキ臭が気になる沖縄の水道水を、おいしく飲むためには、どのような方法があるのでしょうか。
手軽にできる対策から準備が必要な対策まで、いくつかの選択肢があるため、状況に合わせた方法でおいしく水が飲めるようにしましょう。
塩素臭(カルキ臭)を飛ばす
水道水の残留塩素が気になるという場合には、カルキ臭を飛ばしてから飲むようにしましょう。
蛇口から出した水道水をそのまま飲むのではなく、沸騰させて塩素の成分を飛ばすだけで、臭いを気にすることなく飲める状態にできます。
沸騰するまで待つ必要があるものの、特別なものを用意せずにカルキ臭が気にならない状態にできます。
ウォーターサーバーを使用する
水質を気にせずに水を飲みたいなら、ウォーターサーバーを利用するのも1つの手です。
定期的に水を配送してもらうことも可能なので、好みの味の水を自宅でいつでも飲める状態にできます。
水のボトルをストックしておけば、断水時の備えにもなります。
水の容量が多いウォーターサーバーを選べば、飲料水だけではなく、料理用の水としても使いやすくなります。
浄水器を使用する
塩素や不純物などが気になる場合、浄水器の設置を検討しましょう。
また、硬度が気になるという場合には、硬度を下げることが可能な浄軟水器を使うことで硬度を下げた状態の水を飲めます。
浄水器には手軽に取り付けられる安価なものから、浄水効果が高い高価なものまで、さまざまな種類があります。
費用と効果を考えて、利用する浄水器を選びましょう。
ペットボトルのミネラルウォーターを購入する
安心して飲める水を確保するために、ペットボトルのミネラルウォーターを買うといった選択肢もあります。
まとめ買いをしてストックしておけば、すぐにおいしい水を飲めます。
また、持ち運びやすいサイズのボトルから、家族で使いやすい2リットルサイズまでさまざまなサイズがあるため、必要な量だけ買いやすいのが、ペットボトルのミネラルウォーターを選ぶメリットです。
沖縄の水道水はまずい?についてまとめ
沖縄の水道水は、硬度が高いもしくは残留塩素などの影響で、味や臭いが気になってまずいと感じることもあります。
そこで安心しておいしい水を飲めるように、煮沸してから水を飲む、浄水器やウォーターサーバーを使うなどの工夫をしましょう。
また、ウォーターサーバーを使う場合、水の送料などを気にせずに使える沖縄にあったタイプのものを選ぶ必要があります。