創業17年の「てぃしらじそば」は、首里城近くの沖縄そば屋。
もちもち食感の太麺の沖縄そばで、そのおいしい沖縄そばを食べようと開店前から並ぶお客さんも多いほど。
店内のメニューは沖縄そばとご飯メニューのほぼ2択とシンプルですが、閉店時間までお客さんがひっきりなしに訪れます。
お客さんのめあては、もちろん沖縄そば。
首里城観光の行き帰りに、カツオ風味香る沖縄そばを食べてみませんか?
1.コンパクトな店内と駐車場に次々とお客さんがやってくる

「てぃしらじそば」があるのは、那覇市首里(しゅり)の汀良町(てらちょう)。
沖縄都市モノレール「ゆいレール」首里駅から徒歩7分のところに位置します。
首里駅から首里中学校向けに歩き、鳥堀交差点で右折。
下り坂を歩くと左側にお店が見えてきます。
帰りは、下り坂をさらに下った「儀保駅」を使うと便利。

駐車場は6~7台収容可。
レンタカーの人も安心です。
お昼時間は混むので、駐車場にどうしても停めたい人は、開店前かお昼すぎがオススメ。
取材は午後3時でしたが、ひっきりなしに次々とお客様が来店する姿が見られました。

クリーム色と茶色を基調とした店内は、カウンター5席とテーブル1席、座敷1席とコンパクト。
随所にトタンが貼られており、この無機質感がおしゃれな雰囲気を醸し出しています。

サッと食べたい時はカウンター席。
たまにはお友達や家族、カップルで隣同士で食事いかがでしょうか。
いつもより話が弾んで楽しくなっちゃうかも♪

厨房前にある座敷は、木のぬくもりに囲まれる温かい空間。
家族や子供連れの方が多く利用するそうです。

店内には沖縄の伝統工芸「紅型」の作品や石獅子、獅子舞の絵が随所に散りばめられています
沖縄が感じられる、どこかほっこりできる空間を彩っています。
2.もちもち食感の沖縄そばが登場。ジューシーとおからいなりも登場

こちらは、お店の看板商品「沖縄そば700円」。
太麺のちぢれ麺で、もちもち食感。とても食べごたえがあります。
スープはあっさり味で、どっぷり厚い三枚肉が沖縄そばを引き立てます。
店主の知名 定健(ちな ていけん)さんに聞いてみると、スープはカツオをメインに昆布、豚肉、鶏肉をじっくり煮たものだそうで、三枚肉は醤油ベースとのこと。
「三枚肉は毎朝3時間煮込んでいます。午後3時まで保温しているので、お店に遅い時間に来れば来るほど、美味しい三枚肉にありつけます。でも売り切れるのも早いから、食べられるのは運次第(笑)」。

沖縄の炊き込みご飯「ジューシー200円」は昆布、人参、豚肉が入っており、薄めの優しい味。
そばの汁と肉の煮汁で作ったダシで炊いた自慢の一品。

こちらは「沖縄そば+ミニぶた丼セット800円」で付いてくる「ぶた丼」。
白米の上にのる油みそが、これまた優しい薄味で美味。
もっちり食感がたまりません。

沖縄ではなかなか見かけないレアな「おからいなり100円(1コ)」。
おからをぎっしり詰めるにはコツがいるそうで、「僕はできないので、いつも妻に詰めてもらっています」と笑います。

店内のメニューは他にも、お得なセットメニューやサイドメニュー、テイクアウトメニューがあり、ビールもあります。
昼飲みできますよ♪
3.食後はちんすこうとコーヒー。できることをできる範囲で。フツーが1番!


「お客様にはできるだけゆっくりして欲しいから、ちんすこうとコーヒーを置いています。そのためか分かりませんが、ウチは沖縄そば屋には珍しく女性客が多い方なんです~」と話します。

取材が落ち着き、店主の知名さんに少しインタビューしてみました。
「2006年にお店をOPENさせました。店名は、お店がある汀良町の旧地名「汀志良次(てぃしらじ)」にちなんで付けたんです。お店をやる前は、僕はその前は大学の事務職員でした。何かやりたくて、沖縄そば屋をはじめました。店内の椅子は、退職する時に大学からもらったんです。店内は、ほぼ僕のDIY(笑)。座敷の床やカウンターは僕が作りました。実家が電気屋だったので、小学校の頃から大工仕事を見よう見まねでやっていて、道具の使い方も仕込まれていましたから、DIYに抵抗はありません」。 店内の壁などに見られるトタンを貼った理由は「安かったんです(笑)。工場みたいな雰囲気ですよね。年配客には『倉庫みたい。いつ工事終わるの?』と聞かれる」とのこと。

以前は半手打ちで沖縄そば麺を作っていたそうですが、約8年前から機械化。
てぃしらじそばの太い麺の秘訣は「気がついたら、麺が太くなっていた(笑)」と話しますが、一方で、沖縄そばの麺は作るのが難しいと言います。
「機械で麺作っても、手打ちでやっていた時の感覚があり、僕が思うような麺に仕上がっているかな」とニタっと笑顔。

「開店前から並ぶお客さんの姿を見ると、プレッシャーです。お客さんが並んでない時は、正直ホッとする時もあります(笑)」。
知名さんのこのナチュラルな笑顔や言葉に引き寄せられ、今日もお店を愛する地元客が集います。
首里観光の前後に、「てぃしらじそば」に寄ってみませんか?
木のぬくもりとカツオの風味香る沖縄そば屋がアナタを待っています。
Photo&Text:小鍋 悠
(取材:2023年7月)
住所: 沖縄県那覇市首里汀良町1-1
電話番号: 090-7989-0257
営業時間: 11:30~16:00※売り切れ次第終了
定休日: 月曜・火曜
駐車場: あり(6~7台)
喫煙: 禁煙

