沖縄の青い空のもと、古民家風の温かい空間が「おかえり」といざなう。
ゆっくりとした沖縄時間に抱かれながら、丁寧な琉球料理をいただく。
国指定建造物や登り窯を眺めていると、まるで沖縄の古き良き時代にタイムスリップしたかのよう。
そんな場所が県都 那覇にありました。
1.地元食材を丁寧に使用した素朴な味わい

3品の主菜と4品の小鉢、黒米入り沖縄県産米、いなむどぅち(白味噌仕立ての豚汁)がいただける「ぬちがふぅ御膳2,080円」(税別)。
店名の「ぬちがふぅ」とは、沖縄の方言「命どぅ宝(ぬちどぅたから)」=「いのちこそ宝」という意味が込められています。
お客様が美味しいものを食べて健康に長生きしてほしいから、店のメニュー全般、沖縄県産の無農薬食材や無添加調味料を使用。
シンプルで素朴な味に仕上げています。

「ソーキすばセット1,680円」(税別)。
沖縄ブランド豚「キビまる豚」の本ソーキと軟骨ソーキを添えました。黒米入りご飯付き。
店のお客様は7割が観光客ですが、地元のリピーター客も多いそう。
「地元の人に『美味しい』といわれるものを作りたい」と店長で料理長の西達郎さん。
2.優雅なティータイム~古民家でアフタヌーンティー

ぶくぶく茶、お茶菓子、アフタヌーンティープレートが付いた豪華な「琉球アフタヌーンティーセット」(1,980円~)。
平日完全予約制。
沖縄の古民家でアフタヌーンティーが楽しめるのは、県内でも貴重。
しばし時間を忘れてゆったり壺屋時間を満喫してはいかがでしょうか?

「ぬちがふぅ」が食事からスイーツまで幅広く提供できるのは、店長兼料理長の西さん(写真右)の高い腕前によるもの。
浦添工業高校の調理科を卒業後、すぐに料理人の世界に入り、沖縄、大阪、愛知と20年の豊富な料理経験がいきています。

琉球王国時代から祝い事の際に飲まれていた伝統茶「ぶくぶく茶」(お菓子付き/1,100円)。
名前の通り、ぶくぶくとした泡が特徴です。
泡は白米とさんぴん茶、下のお茶は玄米のみで、たてています。
3.それぞれの客席でそれぞれの風情を~古民家や壺屋の風景まで
客席は約30席。
それぞれにおもむきがあり、とてもユニーク。
国指定建造物の登り窯を見ながら過ごせるテーブル席、古民家の息吹を感じる座敷席、壺屋の町並みを眺めることができる2階席。


どの席も風や光が通るように工夫されていて、琉球染物の紅型や美術工芸品、絵画などを見ることができる席もあります。
店に来るたびに違う席に座って、それぞれの席の特徴を楽しんでもいいですね。
◆おまけの1枚
来店すると気付く、店にたびたび登場する「伊是名島(いぜなじま)」という文字。
実は、西店長は伊是名島出身。
「常に、ふるさとの美味しいものや沖縄の歴史がお客様に語りかけるような料理やサービスであり続けたいです」といいます。
伊是名島は、琉球王国第二尚氏王統の初代国王「尚円」の生まれ故郷。
店で伊是名島の泡盛やお米のうまみを味わいながら、壮大な琉球の歴史の浪漫を感じてみるのもいいかも。
Photo&text:小鍋 悠
(取材:2020年7月)
住所: 沖縄県那覇市壺屋1-28-3
電話番号: 098-861-2952
営業時間: 11:00~15:00/18:00~22:00(L.O.20:00)
定休日: 月曜日
店舗詳細URL: https://bukubuku.okinawa/