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東平安名崎(ひがしへんなざき)

宮古島を代表する景勝地「東平安名崎(ひがしへんなざき)」は、宮古島の東南端から突き出した長さ約2kmの細長い半島です。

先端に向かって左手に東シナ海、右手に太平洋を望める絶景スポットで、CMのロケーションやカレンダーの表紙写真に使用されたりするなど、誰もが必ず訪れる観光地ですが、実は知れば知るほど奥が深いところでもあります。

東平安名崎のちょっとした情報を知っているだけで、見えるものがだいぶ違ってくると思いますので、多少のリサーチをしてからの出発がおすすめです! 

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目次

1.絶景スポット東平安名崎見晴台

東平安名崎(ひがしへんなざき)|東平安名崎見晴台からの眺望

「東平安名崎公園」の石板近くに左に入る道があります。

案内看板は何も出ていないので、ゆっくりと走りながら探しましょう。

坂を上がっていくとすぐに、東平安名崎を一望できる「東平安名崎見晴台」があります。

東平安名崎からの景色はどれも絶景ですが、東平安名崎全体を見渡せる場所はここ以外にはほとんどありません。

あまり知られていないスポットですが、ぜひ東平安名崎に行く前に立ち寄ってみましょう!

2.国の名勝にも指定されている宮古島屈指の景観地

東平安名崎(ひがしへんなざき)|マムヤの墓として伝えられる巨大な岩

駐車場から歩き始めると、ほどなくして巨大な岩が見えてきます。

この岩は、絶世の美女とうたわれた「マムヤ」と、野城(ぬぐすく)の按司(あじ:琉球王朝時代の領主)との、悲しい恋の物語を伝える「マムヤの墓」として伝えられています。

<伝説によると>

その昔、東平安名崎の近くの保良(ぼら)村に、とても美しい「マムヤ」という娘がいました。

多くの役人たちが求婚にきますが、すべてを断り続けます。

マムヤは美しいばかりでなく、はた織りも素晴らしく、体からニフニリ(香草)の芳しい香りがする絶世の美女でした。

そんなマムヤもついに、野城(ぬぐすく)の按司(東平安名崎周辺の領主)に見初められ恋仲となります。

しかし按司にはすでに妻子がいたのでした。

按司は、周囲から「将来のことを思えば、マムヤよりは糞尿の臭いがしても妻の方がいい」とさとされ、最終的にはマムヤを見捨ててしまいます。

このことに絶望したマムヤは、東平安名崎の断崖から身を投げてしまいます。

美人だった故に不幸となってしまったマムヤの事を悲観した母親が「もう二度とマムヤのような思いをする娘が現れないように」と神に祈願すると、その後しばらく保良村には、美しい娘が生まれなくなったそうです。

東平安名崎(ひがしへんなざき)|津波岩

宮古島の海は世界に誇る美しさですが、ここ東平安名崎の海は、絶妙な青のグラデーションが特にすばらしい海です。

ただ海を眺めていると、ちょっと気になるものが・・・。

6~8mの巨大な岩がサンゴ礁の上にゴロゴロと転がっています。

これは、江戸時代の中期(1771年)に起こった「明和の大津波」によって打ち上げられたとされている「津波岩」です。

こんなに大きな岩を持ち上げた明和の津波、どれだけの津波だったのでしょうか。

宮古ブルーの海に配置された、まるでアートの様な巨岩から、当時の猛威を感じることが出来ます。

東平安名崎(ひがしへんなざき)|東平安名崎から1km先の東方海域にあるサンゴ礁「パナリ」

東平安名崎から1km先の東方海域には、幅約120mの水路状の海域を挟んで、東西約2km、南北約1kmにわたる楕円状のサンゴ礁が形成されています。

青の色が違うので、はっきりと分かりますよ。

このサンゴ礁は「パナリ」と呼ばれており、マムヤ悲恋物語とともにもう一つの物語「パナリ御嶽(うたき)物語」が伝えられています。

もともとパナリには村があり、パナリ村と呼ばれていました。

あるとき太陽が降りてきて、村の女性たちと遊ぶうち、一人の女性と親しくなり子供が誕生します。

しかしある日、子守が太陽を怒らせてしまいます。

怒った太陽はパナリ村を踏みつけ、流してしまいます。

パナリは南へ南へ流れていき、来間島(くりまじま)になったそうです。

エメラルドグリーンが美しいサンゴ礁の上に、かつてパナリに村があったかもしれないと思うと、何だか不思議な感じがしますね。

東平安名崎(ひがしへんなざき)|バラ科の植物「テンノウメ」

通年、この辺一帯には強い風が吹きつけるため、高木は育たず、ごく限られた植物だけが生育する特有の植物群落が発達しています。

特に、1年を通して緑の葉をつけるバラ科の植物「テンノウメ」の群落の分布面積は、他に類例を見ないほど大規模で、「東平安名崎の隆起珊瑚礁 海岸風衝(りゅうきさんごしょうかいがんふうしょう)植物群落」として沖縄県の天然記念物に指定されているほどです。

まるでグリーンじゅうたんのようですね。

東平安名崎には、200種以上の珍しい植物が生育しているそうです。

また4~5月頃にはテッポウユリが辺り一面に咲き乱れ、風が吹くたびに甘い香りが漂います。

真っ白なテッポウユリと青い空、これまた絶景コントラスト。

ぜひこの時期にも行ってみて下さいね。

東平安名崎(ひがしへんなざき)|平安名崎灯台

東平安名崎の先端部分に建つ「平安名崎灯台」は全国的にも珍しい登れる灯台。

97段のらせん状の階段を昇っていくと、東シナ海と太平洋の波がぶつかる360度の大パノラマが広がっています。

ちなみに登れる灯台としては、日本で1番南にある平安名崎灯台。

階段は結構きついですが、登った先にはその疲れをあっという間に吹き飛ばしてくれる絶景があります。

ぜひ登ってみて下さい!

東平安名崎はそのたぐいまれな地形、圧倒的な景観、特有の植物群落だけでなく、浅瀬に点在する津波岩から東方沖に望むパナリまで、周辺海域も含めて、国の名勝に指定されています。

また駐車場から灯台の辺り一帯は、「日本の都市公園100選」にも選定されており、遊歩道からは、左に東シナ海、右に太平洋の雄大な自然を満喫できます。

3.美しすぎる保良(ぼら)漁港

東平安名崎(ひがしへんなざき)|保良漁港

東平安名崎駐車場入口の横の急な坂を下っていくと、まるで絵画の世界のような保良漁港が見えてきます。

絶世の美女マムヤがはた織りをしていたという洞窟も、北側崖の中腹にあるそうですよ。

ぜひ探してみてくださいね。

東平安名崎(ひがしへんなざき)|保良漁港の浜

保良漁港のお隣には「保良漁港の浜」があります。

透明度が高く、サンゴ礁もたくさんあるわりには、夏場でも人影が少なく穴場ビーチです!

津波石が点在する何とも神秘的なビーチですね。

津波岩にパナリ、特有の植物群落と、宮古島の中でも一風変わった独特の景観をもつ東平安名崎。

透き通る宮古ブルーのグラデーションを眺めながら、そこにまつわる伝承に思いを馳せてみてはいかがでしょうか?

text:松川 千鶴

Photo:大島 康生

(取材:2021年3月)

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住所: 沖縄県宮古島市城辺保良1221-14

電話番号: 090-8294-4010

営業時間: 9:30~16:30

駐車場: あり

その他: トイレあり

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