大型リゾートホテルや人気ビーチが連なり、数多くの観光客がめざす沖縄本島西海岸とは対照的に、地元の人や沖縄ツウの観光客が目的を持って訪れるのが東海岸のスポットです。
今回は、東海岸ではピカイチの知名度を誇る「海中道路」を渡る旅。
数々の琉球神話が残る浜比嘉島(はまひがじま)の聖地をめぐる、那覇から日帰りOKの島ドライブをご紹介します。
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1.東海岸きっての人気観光スポット、海中道路ドライブ

那覇からうるま市の海中道路西口までは車で約1時間。
海中道路は、世界遺産・勝連城跡(かつれんじょうあと)のある勝連半島と平安座島(へんざじま)を結ぶ、全長約4.7㎞の海上道路。
満潮時には左右に真っ青な海が広がり、海の上を走るような爽快感が味わえる人気ドライブルートです。

と、今回のドライブルートを紹介するその前に…「海中道路って? 海の中にある道じゃないの? 」と思われる方も多いのでは。
実は橋が架かる以前、勝連半島の島々で暮らす人びとは干潮時に浅瀬を歩いて本島に渡っていたそうで、満潮になると道が海中に沈んでしまうことから「海中道路」と呼ばれるようになったそうです。
2.数々の琉球神話が残る小さな島「浜比嘉島(はまひがじま)」へ

海中道路を渡った先は平安座島。
そこからさらに浜比嘉大橋(写真)を渡るとたどり着く浜比嘉島は周囲約7㎞の小さな島で、浜・比嘉の2つの漁港と集落があります。
集落の狭い小道には昔ながらの漆喰や赤瓦の家が点在し、沖縄の原風景を感じることができます。
琉球神話によると琉球民族の祖霊神といわれている女神「アマミキヨ(アマミチュー)」は、日神(天の最高神)に命じられて琉球の島々をつくりました。
その後、男神「シネリキヨ(シルミチュー)」とともにこの浜比嘉島に降臨し、子孫を増やしたのが琉球の始まりと伝えられています。
そのため浜比嘉島には神にまつわる史跡が残り、パワースポットとしても注目されているのです。

浜集落に向かう入口あたりには「東(あがり)の御嶽(うたき)」があります(「シヌグ堂」とも呼ばれています)。
ガジュマルの大木が枝を張り巡らせる下には、聖地にふさわしい静寂に満ちた空間が広がっています。
聖地では神様に手を合わせ、場を荒らさないように、節度をもって静かに過ごしてくださいね。
3.神秘的な聖地「アマミチューの墓」

次に比嘉漁港の近くにある小島(アマンジ)に向かいます。
ここは「アマミチューの墓」と呼ばれる場所で、アマミチューをはじめとする神々が祀られています。
琉球の神は岩や木に宿るといわれ、岩屋全体が神々しい雰囲気。

小島のまわりは美しい海に囲まれ、特別な存在感を放っていました。
4.神々の住居「シルミチュー霊場」

続いて、アマミチューとシルミチューが居住したと伝わる洞窟「シルミチュー」へ。
どっしりとした石造りの鳥居の先に続く108の石段が続いています。

(息切れ気味に..)階段を上りきると、アマミチューとシルミチューが暮らしていたという洞窟があり、霊石が祀られています。
訪れると子宝に恵まれるといわれているそうですよ。気になる方は、足を伸ばしてみてくださいね。
Photo&text:藤井 千加
(取材:2021年6月)
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住所: 沖縄県うるま市勝連比嘉
駐車場: あり