緑あふれる大自然に囲まれた沖縄県本島北部。
国頭村(くにがみそん)、大宜味村(おおぎみそん)、東村(ひがしそん)の3村にまたがるこのエリアは、通称“やんばる”と呼ばれています。
2016年9月に国立公園に指定された「やんばる国立公園」は、都会の喧騒を忘れてホッと一息つきたい時にぴったりの場所です。
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1.北部観光へのゲートウェイ(入り口)としての役割

そんな“やんばる”エリアの観光途中に立ち寄っていただきたいのは「道の駅 おおぎみ・やんばるの森ビジターセンター」。
もともとは大宜味村内の他の場所にあった「道の駅おおぎみ」が、旧大宜味中学校跡地に移転し、2020年2月22日にリニューアルオープンしました。

北部3村の玄関口に位置する道の駅おおぎみ・やんばるの森ビジターセンター。
センター長の安里 勝之(あさと かつゆき)さんは、大学卒業後20年間民間の企業で働いていたそうですが、農業を営む父親を手伝うために、故郷であるやんばるに戻りました。
そして、現在道の駅おおぎみ・やんばるの森ビジターセンターを運営する株式会社ファーマーズ・フォレストに入社。
実は大宜味中学校の2期生だったという安里さん。「この場所には思い入れがあるので、このような形でまたここに居られることに不思議な縁を感じています」と話します。

「大宜味村の観光や文化、人々の生活を、国内外の方々に知っていただきたいという思いがありますが、それだけでなく、地域の皆様にも定期的に足を運んでいただきたいと思い、オープンしました。国頭村、大宜味村、東村の人口は、3村合わせても9000人ほどで、年々人口は減っています。昔はどの地域にもあった共同売店も、どんどん閉店していっている状況です。ですから、地域の方々が普段のお買い物に利用できるような場所でもありたいと思っていて、日用品も取り揃えています。実際、県内にある道の駅に比べて、地元利用率は高いです。」
2.やんばるの特産品・名産品が揃う店内

“地元の人と国内外からの観光客と交流が生まれる場所”を目指しているという道の駅おおぎみ・やんばるの森ビジターセンター。
1420㎡の敷地内には、やんばるの魅力を感じることのできる施設が充実しています。

特産品販売所の「ガジュマル館」では、大宜味村をはじめとして、北部地域の特産品をメインに取り揃えています。


旬の野菜やフルーツ、特産加工品、パン、焼き菓子、お弁当など、あれもこれも買いたくなってしまうラインナップ。

中でも、安里さんが「観光客におすすめしたい」という商品を教えてくれました。
まずは地元の中学生が商品開発に携わったという「シークヮーサー酢SKS +S」。
大宜味村産のシークヮーサーを100%使用したこちらのお酢は、5倍に希釈して飲んだり、牛乳や炭酸で割ったり、ちらし寿司やドレッシングなど様々な料理に使える1本です。

大宜味村はシークヮーサーの産地としても知られています。
しっとりとした生地に爽やかな香りとキュッとした酸味を効かせたチョコをコーティングした「シークヮーサー&レモンケーキ」も安里さんのイチオシ。

シナモンの仲間で、大宜味村に自生する植物カラキ(沖縄ニッケイ)を使った加工品も人気だそう。
例えば、トーストやアイスクリーム、ヨーグルトのトッピングにぴったりのスプレッド「カラキソイミルクキャラメル」。
カラキの独特な香りときび糖のまろやかな甘さがクセになる「カラキハのあめ」も安里さんのお勧めです。
3.「パーラーくがに」でシークヮーサーバーガーとスムージー

施設内には2ヶ所、飲食できるスペースがあります。
ひとつは県産食材を使用する「レストランやんばるシーサイド」で、もうひとつは手軽に沖縄を感じることのできる「パーラーくがに」。

ワンコインで食べられる「シークヮーサーバーガー」は、存在感のあるパティと、清涼感のあるシークヮーサーの香りが絶妙なバランスで絡み合います。

大宜味村産のいちごが1杯に10粒入った「おおぎみいちごスムージー」は果実感たっぷり。
バーガーと一緒に味わってみてください。
4.映像ホールの360°ドームシアターでやんばるを体感

映像ホールでは、臨場感あふれる360°のドームスクリーンで、やんばるの大自然を体験することができます。

好きな場所に寝っ転がりながらやんばるの森について学べるので、お子様連れにも好評。雨の日でも楽しめるスポットです。

館内では、運が良ければ保護猫のかんちゃんの姿が見られるかも。
5. やんばるだから楽しめるアクティビティーもたくさん

(画像提供:道の駅おおぎみ・やんばるの森ビジターセンター)

(画像提供:道の駅おおぎみ・やんばるの森ビジターセンター)
「東洋のガラパゴス」とも呼ばれているやんばる。
多種多様な動植物が生息していることから、ネイチャーツアーも人気です。
森の中のトレッキングやカヤックなど、様々なアクティビティが用意されているので、ぜひチェックしてみてください。
長寿で有名な村、大宜味村は実は世界中から注目されています。
そのきっかけとなったのは数年前に出版された「ikigai(生き甲斐)」という本でした。
この本を読んで感銘を受けた読者が「元気で長生きしている理由を直接会って聞いてみたい。」と世界中から訪れているそうです。
そのことから「今後は、国内外からのお客様と地元のお年寄りが会話と対話を楽しめる仕組みづくりもしていきたいと思っています」と安里さん。

現実逃避ができる癒しの空間が広がるやんばるは、那覇空港から車で約2時間。
観光の際は、ぜひ道の駅おおぎみ・やんばるの森ビジターセンターに立ち寄ってみてくださいね。
Photo &text:舘幸子
(取材:2020年7月)
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