沖縄の伝統的なお酒・泡盛、どうやって作られているかご存じですか?
うるま市の神村酒造(かみむらしゅぞう)では、泡盛づくりの現場を案内してくれる蔵見学が人気です。
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1.泡盛を五感で感じる蔵見学
うるま市にある神村酒造は創業明治15年。
なんと140年以上も泡盛を造り続けています。
平成11年により良い環境を求めて、緑豊かな現在の場所へ酒造所を移転してきました。
まるで森のような敷地に入ってすぐ左手には蔵元直売店があり、正面の建物が泡盛蔵見学の場所です。



神村酒造の蔵見学は、直接泡盛造りの現場に入るため、一歩中に入った瞬間から、もろみの香りに包まれます。
視覚や嗅覚、泡盛蔵の雰囲気をダイレクトに感じられるのが特長です。


見学の流れを紹介します。受付を済ませたら、まずは泡盛についてビデオ学習。
ここで泡盛がどういうお酒なのかを知ることができます。
続いて、泡盛蔵へ移動。
実際に使用している原料米や、製造過程について説明してもらいます。
今回案内してくれるのは、古酒蔵店長の中里陽子さん。
お話がとても上手で、ぐいぐい引き込まれます。






泡盛造りの匂い、音、熱気などを肌で感じられて、自然と泡盛を身近に感じられます。
製造過程だけでなく、泡盛の歴史や文化も学べるので、大人の社会科見学としても良さそうです。

2.自分だけの泡盛を育てる楽しみ
蔵を出て、次は地下蔵見学へ移動します。
神村酒造では、泡盛がゆったり静かに熟成できるように地下蔵を設けたんだそう。
年間を通して気温・湿度の変化が穏やかな空間で、泡盛たちは美味しくなる時をじっと待ちます。


お名前と写真やメッセージを添えて預けられた泡盛は、結婚・出産・お子様の成人や還暦祝いなど、人生の節目に贈られることが多いそう。中には三世代続けて預けられる方も。
「ご旅行の思い出づくりに預けていかれる方も多いです。毎年沖縄に遊びに来たついでに寄ってくださって、泡盛の様子を見ながらメッセージを新しく書いていかれたり、皆さんマイ泡盛が育つのを楽しみにされています」と中里さん。
自分のために、家族のために、世界に一つだけの泡盛を育ててもらうのも、旅の素敵な思い出になりますね。


さて、見学を終えたらお楽しみの試飲タイム。
数種類の泡盛のほか、ノンアルコールのクエン酸ドリンク、もろみ酢なども用意してくれるので、お酒が飲めない方でも十分楽しめます。
各泡盛の特徴や魅力をわかりやすく教えてくれる中里さん。
「飲み方は自由ですけれど、度数が強い泡盛こそ好みの濃さに調整して、一日の終わりに楽しいお酒としてじっくり味わってほしい」と話します。


お気に入りを見つけたら、ショップでぜひ購入を。自宅へ直接発送も受け付けています。



神村酒造の泡盛蔵見学は1名からOK。
15名まで1グループとして案内してくれます。
予約制のため、3日前までには連絡しましょう。時間は11時、14時、15時の1日3回制です。
3.神村酒造オリジナルハイボール「暖ボール」
職人が丁寧に仕込み、自然豊かな場所で育まれた神村酒造の泡盛は、ふくよかな香りでまろやかな味わい。
するりとした喉越しで、初心者でも美味しくいただけます。
主力商品の「暖流」は、泡盛業界で樽貯蔵の先駆け的な泡盛。
琥珀色で、オーク樽の甘い香りやコクが特徴です。
近年ラベルとボトルをリニューアルし、きれいな琥珀色の泡盛がより映えるデザインとなりました。

「『暖流』は、戦後沖縄のアメリカ統治時代でウィスキーが流行っていたころに、どうすれば泡盛を飲んでもらえるかと三代目が考案しました。販売までに10年かけて研究開発したそうです」
中里さんによれば、オーク樽の香りと米から作る泡盛のやさしい味わいを合わせ持つ「暖流」は、当時の泡盛業界に新しい風を吹き込み、現在に至るまで多くのファンがついているのだとか。
「ラベルに描かれた琉球王国時代の進貢舟は『暖流』のシンボルマークです。黒潮「暖流」に乗ってさまざまな貿易をしてきた舟のように、泡盛を通して人と出会い、暖かいご縁を繋いでいってほしい、幸せな出会いを運んで欲しいという想いを込めています」

そんな暖流を使ったハイボール、通称「暖ボール」がじわじわと口コミ人気を広げています。
「氷を入れたグラスの4分目くらいまで暖流を注ぎ、しっかり混ぜてから炭酸を注ぎます。軽く一回混ぜ、お好みでレモンを添えるなどして完成です。『暖流』1、炭酸水2くらいが美味しい割合です」
暖ボールというネーミングの面白さから、県内はもちろん、県外の飲食店などでも人気上昇中。
お手軽だけど本格的な味わいに食事も進みます。
神村酒造では、食中酒としての泡盛の楽しみ方もおすすめしていて、夏限定、冬限定の泡盛も販売。
「夏はゴーヤーチャンプルー、冬はてびちやおでんなど、季節ごとの沖縄料理に合うように味を変えています」



楽しい泡盛の飲み方を教えてくれる神村酒造では、お客様との出会いも大切にしています。
「泡盛をもっと好きになってほしい、泡盛を通じて人との輪を広げてもらいたい」と考え、毎年泡盛のイベントを行っています。
「泡コン」と名付けられたこのイベントでは、美味しい料理と泡盛を楽しみながら、同じ泡盛好きと知り合うことができます。
残念ながら今年はもう終わってしまったので、興味を持たれた方は来年のイベントを待ちましょう。開催時期は神村酒造HPでお知らせしています。

見て良し、聞いて良し、飲んで良しと楽しいことだらけの蔵見学。
泡盛の魅力がぐんと広がる素敵な体験は、子どもも大人も楽しめること間違いなしです。

(取材:2023年5月)
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住所: 沖縄県うるま市石川嘉手苅570番地
電話番号: 098-964-7628
営業時間: 10:00~17:00(工場見学受付は3日前までに連絡)
定休日: 旧盆、年末年始
駐車場: あり
その他: クレジット決済、スマホ決済可能(PayPay、au PAY)
店舗詳細URL: https://kamimura-shuzo.co.jp/