もともと魚屋をしていたオーナーが営む「魚まる」は、お昼時や週末ともなれば、多くの地元客で賑わう人気店。
器から溢れんばかりの名物「海鮮丼」をはじめ、贅沢な丼物や魚のバター焼き定食など、新鮮な海の幸がリーズナブルに味わえます。
そのうえ、店内はジンベエザメやマンタなど、沖縄の海の生き物たちのオブジェがいっぱい!まるで水族館にいるような楽しい空間に、子どももよろこぶこと間違いなし♪
那覇空港から車で約6分、ゆいレール赤嶺駅から徒歩約6分とアクセスも抜群です。
1. 「安くておいしい魚を食べてもらいたい」と魚屋が那覇空港近くにオープンした食堂

那覇市の閑静な住宅街に佇む「魚まる」。
入口の大きく鮮やかなイラブチャー(アオブダイ)が目印です。
オーナーの多和田さんは、もともと働いていた鮮魚店から、兄弟ふたりで独立し那覇で多和田鮮魚店を営んでいました。
そこから食堂をオープンするため現在の場所に移り、2009年に「魚まる」をオープン。
「安くて新鮮でおいしい魚料理をお腹いっぱい食べてもらいたい」とお客さんの笑顔を思い描きながら日々、魚と向き合っています。
2021年には那覇市前島に2号店となる「魚屋直営すし食堂 魚まる」をオープンしました。
おいしい寿司がリーズナブルに味わえるので、本店が混雑しているときはそちら(車で15分強)を訪れるのもおすすめです。
一部ですが、本店と同じメニューも楽しめますよ。

併設された鮮魚店では、新鮮な刺身が1パック約500円から購入可能。
店内で食べる時間のない人などは、こちらで購入してホテルでゆっくり食べるのもいいかもしれません。
店の前に10台分ほどの駐車スペースがありますが、もしも満車の場合は近くのコインパーキングに停めるようにしてくださいね。
2. ジンベエザメやマンタをあしらった海の世界を満喫

一歩足を踏み入れると、そこはまるで水族館!ひときわ大きなマンタが出迎えてくれます。
クバ笠(クバの葉で編んだ沖縄の帽子)をかぶったおちゃめな姿に思わずにんまり。
店長の伊波さんは「本当はエメラルドグリーンの店内にしたかったのですが青になってしまいました」と謙遜しますが、この雰囲気を楽しみに毎日多くのお客さんが訪れています。
テーブル席の奥にはカウンターもあり、おひとりさまの方も利用しやすくなっていますよ。

夜は照明で青く光り、外から見るとさらに水族館っぽくなります。

頭上を泳ぐジンベエザメを発見!那覇にいながら沖縄美ら海水族館気分が味わえて、料理を待っている間も飽きることがありません♪

本土ではなかなか見られない鮮やかな魚はヒロサー(メガネモチノウオ)。
突き出た額が特徴です。実物は最大で150cmにも達するそうですよ。

グルクン(タカサゴ)を丸呑みするユカタハタ。
沖縄の離島では「あかてんてんみーばい」とも呼ばれる高級魚です。
魚の名前を学んだり、いろいろな楽しみ方ができそうですね。

ザトウクジラも迫力満点!
沖縄のホエールウォッチングの季節は冬ですが、こちらならいつでも見ることができますね。
こうしたオブジェは職人さんが一つひとつ手作りし、細部までリアルに仕上げています。
オブジェを見たお客さんが自宅用にほしいと職人さんから購入することもあるそうですよ。

人気のほりごたつ席は、色とりどりの魚やサンゴ礁にテンションが上がります♪

座敷も完備。
キッズチェアもあるので、小さな子ども連れの方にもおすすめです。
3. いつでも釣りたて!捌きたて!の鮮魚が味わえる秘訣

新鮮な魚をたっぷり、しかもリーズナブルに味わえるのは魚屋直営だからこそ。
普通はセリから卸し、卸しから魚屋、魚屋から飲食店という流れで仕入れますが、こちらでは直接セリで仕入れるため安く提供できるのだそうです。
また「釣った魚買い取ります!」の貼り紙も理由のひとつ。
こちらでは釣りたてなら、だいたいどんな種類の魚も買い取ってくれるという珍しいサービスをしています。
人気の釣りスポット「那覇一文字」や、糸満市から船で約30分の慶良間諸島で釣った魚を買い取っているのだとか。
「慶良間諸島まで行くと、一人で何十キロも釣れるのですが、全部は持って帰れないので以前は誰かにあげたり、それでも余ってしまい困っている人がたくさんいました。だから、それを店で買い取ることにしたんです」と伊波さん。
おかげで命を無駄にすることなく、最後まで大切にいただくことができるようになりました。
4. てんこ盛り!安くて旨いコスパ最強の海鮮料理

名物の「海鮮丼1,518円」は器からはみ出すほどの爆盛り!
この日の具材は、マグロ、サーモン、カツオ、カンパチ、タマン(ハマフエフキ)、シチューマチ(アオダイ)、イクラ、ねぎトロ、ニシ貝、島ダコ、セーイカ、赤エビ、卵、海ぶどう。
人気のマグロとサーモンは定番で入っていて、あとはその日にある食材で作られています。
「ほとんど利益は出ないけれど、たくさんのお客様に来ていただきたいので続けています。もしもおいしいと思ったら、周りの友人や家族に伝えていただけるとうれしいです」と伊波さんは笑顔をみせます。
丼物のご飯は白米が基本ですが、プラス50円で酢飯に変更可能。
黒酢を使ったこだわりの酢飯は、沖縄の魚に合うよう独自の配合でブレンド。
醤油は「丼タレ」という丼専用のオリジナル醤油があります。
「普通の醤油だと下に溜まってしまい辛くて食べ切れないこともあるので、酢飯に合わせた醤油をオリジナルで作って出しています」。

「魚まるまーさん丼1,078円」は併設された鮮魚店に並んでいる魚や海鮮丼に入っている魚、約18~20種を贅沢に全部のせ!いろいろな具材がぶつ切りになった“ばらちらし“風です。
魚はどれも身がキュッと引き締まり、脂がほどよくのっていますよ。
「まーさん」は沖縄の方言で“おいしい”という意味なのですが、その名前の通り、まーさん!

地元客の人気No1「魚まる定食1,518円」は、メインディッシュと丼が選べるお得なセット。
メインディッシュは白身魚のソテー、魚汁、とんかつ、魚フライ、エビフライ4本、白身魚切身の唐揚げの6種から、丼は県産生マグロ、マグロ中落ち、ねぎトロ、魚まるまーさん丼、海鮮ぶっかけ丼、海鮮とろろ丼の6種から選べます。
この日は白身魚のソテーと県産生マグロをチョイス。
厚切りの白身魚は柔らかく食べ応え抜群で、にんにくバターソースともよく合います。
定食と丼物は味噌汁と自家製の漬物、小鉢、ミニデザート付き。
味噌汁は魚のアラとカツオ、昆布でとった出汁が絶品です。

「釣り人が新鮮な魚を毎日売りに来てくれるので、いろいろな魚にふれ、たくさんの人と出会えることに日々よろこびを感じています」と少し照れくさそうに話す伊波さん。
「市場の魚は基本的に一週間くらい漁に出て帰ってきてからの魚なので、厳密には釣れたてではないかもしれません。もちろん、それはそれで熟成されていておいしいのですが、ここでは今釣ってきたばかりの魚を提供しているので、その鮮度ならではの歯ごたえも楽しめるし、お客様が食べたときにもよろこんでいただけると思います。県外から来たお客様から『こんなに新鮮な魚を沖縄で食べられると思わなかった』と言っていただいたり、そうした経験ができることに感謝しています」と教えてくれました。
遊び心満載の空間で、鮮度抜群の魚をとにかくおいしく、リーズナブルに楽しめる「魚まる」。“沖縄で海鮮料理が食べたいときに行くお店リスト”に加えてみませんか?
Photo&text: 金城絵里子
(取材:2022年4月)
住所: 沖縄県那覇市高良3-5-1
電話番号: 098-987-0889
営業時間: 11時~22時(時短営業時は20時まで)
定休日: 日曜
駐車場: あり
その他: 新型コロナウイルス感染防止対策実施
店舗詳細URL: https://uomaru.ti-da.net/
