『定番の沖縄そばを食べたい』という沖縄初心者が一番最初に訪れるのには、もしかしたら不向きかもしれない。
そう思うのは、あまりにも洗練された味と空間を演出しているから。
一般的な沖縄そば(それもまた魅力…)を食べずにここに来てしまうと、旅が終わった後”沖縄そば”を語る際に、友人と話がかみ合わない可能性があるからです。
1.ノスタルジックな小道にぽつりとある、隠れ家Caf?のような店

首里城近く、車も通れないような小道の一角にある沖縄そばの店「首里ほりかわ」。

ひとめで沖縄そばの店だと認識するのは難しいほど、隠れ家Cafe感を放出するおしゃれな外観が目を引きます。
ちなみに逆サイドから見るとこんな感じ。

ひとめでは判断できないけれど、匂いを嗅ぐと分かります。
シンプルで洗練された外観から、ふわっとかつおだしのいい香りが漂ってくるのです。
2.おしゃれな小物が散りばめられた、日当たり抜群の店内

中に入った瞬間、かつお出汁の優しい香りが店全体を包みます。
美味しい香りに包まれた瞬間、何も知らずに訪れた人も『あ!あたりだ』と確信するでしょう。

インドネシアの家具をあしらった店内は、各小物たちがオリエンタルな空間を演出しています。
…かと思いきや、テラス席は自然に生える緑をうまく使った爽やかな空間と、座る場所によってもシチュエーションを変えることができます。

『好きなものを置いている』とオーナー堀川さんは言いますが、まるでコーディネーターが監修したかのようにおしゃれさ。
訪れるたびに、座る席を変えてみたくなりますね。
3.手間暇かけたこだわりの一杯を、やちむんの器でいただく

いちおしメニューは「おすすめセット(シークヮーサージュース付)」(セット内容:沖縄そば・じゅうしぃ・小鉢・かき揚げ)
渾身の一杯と言える沖縄そばには、麺・スープ・具材それぞれに惜しみなく手間暇と良質な素材が込められています。

注文を受けてから茹でる麺は、店入り口にある製麺機で毎日つくられる自家製生麺。
できたて・茹でたてにすることで、つるっとした口当たりを楽しむことができるのだそう。
そして島豚からしっかり出汁を取ったとんこつ出汁と、かつおの利いた和風出汁をブレンドした上質スープが絶妙に、つるつる麺と絡みます。

さらにスープは提供直前に“追いかつお出汁”をする、最後まで手を抜かないこだわりっぷり。
絶品の麺とスープにふさわしく、具材には低温でじっくり24時間煮込んだ染み染みの豚ロース肉に、マリネした生姜、たっぷりのネギ、出汁を取った鰹節が丁寧に盛り付けられています。

気軽に食べる沖縄そばの概念が覆りそうなほど、丁寧な1杯。Cafeで過ごすように、空間ごと味わってみてくださいね。
Photo&text:三好 優実
(取材:2020年7月)
住所: 沖縄県那覇市首里真和志町1-27
電話番号: 098-886-3032
営業時間: 11時~売り切れ次第終了
定休日: 毎月第3水曜日と毎週木曜日

