その土地のおいしいものを食べることは旅の醍醐味のひとつ。
個性豊かな食文化をもつ沖縄ではなおさらです。
国際通りから一本裏道に入ったところに店を構える「沖縄食堂じまんや」なら、他では味わえない唯一無二の食体験が叶いますよ。
1. 国際通り近く、築50年余りの古民家ダイニング

国際通りの一本裏道はメイン通りからは見えない魅力的なお店がいっぱい!
「沖縄食堂じまんや」もそんなお店のひとつです。
赤瓦の屋根に、昔ながらの石垣。
門柱の上では対になったシーサーが、やさしく見守るように出迎えてくれますよ。

沖縄らしさ満点の古民家は、築50年余りの建物をリノベーション。
ここだけ時間の流れがゆるやかに感じます。
木の温もりあふれるカウンターには泡盛のボトルがずらりと並び、有名銘柄はもちろん、見たことも聞いたこともないようなものまであって好奇心がくすぐられます。
スタッフさんの中には泡盛マイスター協会認定「泡盛マイスター」の資格を持つ人もいるので「飲みやすい泡盛は?」「炭酸割りに合う泡盛は?」など泡盛初心者の方も気軽に声をかけてみてくださいね。
好みの味や料理に合った一杯を用意してくれます。

落ち着いた雰囲気のレトロモダンなテーブル席は、ダイナミックに描かれた書が印象的です。

2階には約30席の座敷があり、街中とは思えないほどゆったりとした空間が広がっています。
小さな子ども連れのファミリーにも人気で、お酒は飲まずにお食事だけ楽しみたい方も大歓迎です。
2. 人と人とのつながりを大切に心込めたおもてなし

料理長の山城徳人さん(手前右)をはじめとする、店長の東江真輝さん(一番左)やスタッフの皆さんのあたたかな人柄こそが「沖縄食堂じまんや」の魅力です。
「ここをきっかけに、もっと沖縄を好きになってもらいたい」という想いから、お客さん一人一人に心を込めたサービスを提供しています。
3. こだわりのブランド豚を存分に味わう料理

おいしい沖縄のブランド豚はアグーだけではありません!
南国ならではのパイナップルを食べて育った、その名も「パイナップルポーク」というブランド豚をご存知でしょうか?
沖縄でたった一軒の養豚場でしか育てられていない希少品種で、鮮やかなピンク色の身と、純白のキレイな脂身が特徴です。
肉質はパイナップルの酵素の働きで、とてもきめ細かく柔らか、肉の甘みと旨味が凝縮されています。
そんな特別な「パイナップルポーク」を「沖縄食堂じまんや」では贅沢にしゃぶしゃぶで味わうことができます。

「パイナップルポークのしゃぶしゃぶ4,200円」。
パイナップルポークはアクがほとんど出ないのも大きな特徴のひとつ。
雑味が無く、濃厚な味わいにきっと驚くはずです。
ロースとバラの2つの部位が楽しめるのも魅力。
上品な昆布出汁でたっぷりの島野菜と一緒にいただきます。
雲南百薬(うんなんひゃくやく)という少し粘り気のある沖縄では昔から親しまれている葉野菜や、沖縄産のエリンギやエノキ、そして旬のときには沖縄産の白菜や人参を使うこともあります。
二人で食べてちょうどいいくらいの量ですが、もしも足りない場合は肉も野菜も別途料金で追加することもできますよ。
しゃぶしゃぶを食べ終えた後も出汁はキレイに透き通ったまま!
肉と野菜から出たおいしい出汁を使った〆の沖縄そば or 雑炊(各1人前330円)も必食です。

料理長の山城さんが、そのおいしさに惚れ込んだという「きびまる豚」。
さとうきびとヨモギや長命草などの沖縄の伝統的な薬草、そして沖縄の豊かな自然がゆっくりと磨きあげたキレイな水で育てられたブランド豚です。
そんな「きびまる豚」を使った料理の中でも、ほぼ全てのお客さんが注文するという大人気メニューが「至高のヒレカツ950円」。
はじめは「その日のおすすめ」のみの提供でしたが、あまりにも人気だったことからグランドメニューになりました。
これを食べるためだけに月2回、沖縄県外からわざわざ訪れてくれるお客さんもいるのだそうです。
そのうちにクチコミで評判が広がり、今では昼に予約限定で「とんかつレストランYAMASHIRO」としても営業するようになりました。

ピンク色かかったミディアムレアの絶妙な揚げ加減で、これぞ至高の証。
口の中で、まず始めに衣のサクッとした食感がきたと思った次の瞬間、衣がスッとすぐに消えて分厚い肉にたどり着く、今までにない新感覚の味わいです。
分厚いのに信じられないほど柔らかで、クセが全くなくジューシー、ヒレカツの概念を超えるおいしさですよ。

沖縄ではトンカツにはソース派が多いのですが「至高のヒレカツ」は塩でいただくのが「沖縄食堂じまんや」流。
山城さんがいろいろ探して見つけた最高級の与那国島産の花塩を使っています。
指でつまめるほど大粒の結晶が特徴の花塩。
シャープな口当たりで鋭さの中にもしっかりとしたコクが感じられ、素材の旨みを引き出してくれます。
たまにお客さんからソースは無いのかと聞かれることもあるそうですが、あえてソースは置いていません。
それも「一番おいしい形で食べてほしい」という山城さんのお客さんを想う心から。
おいしい料理とお酒に、心地よい空間、やさしい人たち。
“沖縄らしく”とはいえ、他では味わえない、そんな一夜を過ごしてみませんか?
Photo&text:金城 絵里子
(取材:2021年4月)
住所: 沖縄県那覇市牧志2-17-46
電話番号: 098-943-2081
営業時間: 17時00分~24時00分(ラストオーダー23時30分)
定休日: 無休
駐車場: 近隣にコインパーキング有り
座席: 53席
その他: 当面の営業時間は16時~20時(酒類の提供は19時まで)