琉球王国時代から独自の発展を遂げた沖縄の食文化。
最も多いのが豚肉を使った料理で、豚の鳴き声以外は全部食べられると表現されるほどです。
首里のはずれに静かに佇む隠れ家で、心を尽くした沖縄料理を堪能しましょう。
1.壺屋焼の工房を改装した趣のある空間

伝統が息づく首里で、昔ながらの沖縄料理が楽しめる「石嶺食堂」は地元の人も通う人気店。
ゆいレール石嶺駅から徒歩約5分とアクセスも良好です。

もともと壺屋焼の工房だった建物を改装した店内は、まるで親戚の家に遊びに来たかのような趣ある空間に。
広々とした座敷は子ども連れの家族もゆったり過ごせるのが魅力。2階には団体の方におすすめの個室もあります。

入口ではシーサーがお出迎え。こちらのシーサーは地元の学生の手作りなのだそうです。
その隣には衝撃的なビジュアルのハブ酒が。もちろん注文できるので、勇気のある方はぜひお試しを。
2.二大名物「焼てびち」と「軟骨ソーキ焼き」

豊富なメニューとボリュームに大満足間違いなし。
人気ナンバーワンの「焼きてびち」(写真右)は、豚足に甘辛い醤油タレをつけて焼き上げ、外はカリ、中はフワッとした食感が癖になるおいしさです。
看板メニューの「軟骨ソーキ焼き」(写真左)は、じっくり煮込まれて軟骨までトロトロ、肉厚なので食べ応えも十分。
ひと皿で塩とタレ2種類の味が楽しめます。
また、てびちもソーキも炊くときに泡盛が使われているので、泡盛との相性が抜群。

野菜ソムリエの肩書きを持つ、女将の饒平名(のひな)さんが厳選した県産野菜を使った料理も絶品です。
「人参しりしり」はこれをお目当てに訪れる人もいるほど。
通常はツナやポークとともに炒めますが、人参とたまねぎ、玉子だけで野菜の甘みと旨みを引き出しています。
沖縄料理の定番「青パパイヤしりしり」は、沖縄そばの出汁をベースに使うことでコク深い味わいに。
熟する前の青パパイヤのシャキシャキとした食感も楽しい逸品です。
3.48酒造所の泡盛からお気に入りの一杯を

落ち着いた雰囲気のカウンターには泡盛のボトルがずらり。
離島も含めて、全48酒造所の泡盛が並んでいます。
有名な銘柄から珍しいものまで、約60酒の銘柄を取り揃えています。

泡盛は琉球ガラスのグラスや、やちむん(沖縄の伝統的な焼物)で提供してくれるのも魅力。
ゆっくりとお気に入りの一杯を楽しみましょう。

「料理を食べて笑顔になったお客様を見ると幸せな気持ちになります」と女将の饒平名さん。
以前は観光業の仕事をしていたので、空港に行く間に立ち寄れるスポットなど観光のアドバイスもしてくれます。
県産食材を生かした沖縄料理が味わえる「石嶺食堂」。
美味しい記憶を沖縄の旅の思い出に持ち帰りませんか?
Photo&text:金城 絵里子
(取材:2020年3月)
住所: 沖縄県那覇市首里石嶺町4-346-1
電話番号: 098-884-9977
営業時間: 11:00~14:30(L.O.13:50)/18:00~23:00(L.O.22:00)
定休日: 不定休?
座席: 25席
喫煙: 全席禁煙(喫煙所あり)
その他: ※金・土は18:00~24:00
店舗詳細URL: https://www.ishimineshokudo.com/