AGAの治療をいつまで続けるべきかは、多くの人が悩む問題です。
治療を始めて半年以上経過しても、なかなか効果を実感できないという声も少なくありません。
また、治療費の負担も気になる点の一つです。
AGAには完治という概念がなく、治療を継続することで症状の進行を抑えることが基本となります。
そのため、治療を中止するタイミングは慎重に判断する必要があります。
本記事では、AGA治療の特徴や効果が現れるまでの期間、治療を中止した場合のリスク、そして適切な治療終了のタイミングについて詳しく解説します。
うちなりんくでは沖縄の方へ向けた記事を書いています。沖縄でのAGA治療に関しても別の記事で書いていますのでぜひ参考にしてください。
AGAの治療はいつまで続ける?

まず、AGA治療とはどのようなものなのかについて考えてみましょう。
AGA治療の意味を理解することで、治療をやめることの影響についても理解が深まるはずです。
AGAは完治する?
何をもって完治とするかは、その定義の捉え方によって異なります。
たとえば、発毛量が十分になり、特別な治療を必要としない状態を完治とするならば、AGA治療に完治はありません。
クリニックの視点では、抜け毛の進行が止まり、毛量がある程度回復し、投薬を継続しながら安定することが、一つのゴールとされています。
完治が難しい理由
AGAの発生には、生活習慣や遺伝的要因などさまざまな要素が関係していますが、直接的な原因として「ジヒドロテストステロン(DHT)」と呼ばれる男性ホルモンが挙げられます。
このホルモンは、髪の成長を妨げ、脱毛を促す作用を持っています。
現在のAGA治療では、DHTそのものを完全に消す治療法は確立されておらず、主に対症療法が中心となるため、完治は難しいのです。
AGAは継続的な治療が必要
AGA治療では、発毛の妨げや抜け毛に対して対処し、原因となるホルモンの働きを抑制したり、発毛を促進する治療を行ったりします。
しかし、AGAの原因そのものを取り除くことは現時点ではできません。
そのため、AGAは進行し続けるものであり、治療をやめると再び症状が進行してしまいます。
AGAの治療をいつまで続けると効果実感する?

次に、AGA治療を受けた際の実感的な効果について考えてみましょう。
実際にAGA治療を始めた場合、どれくらいの期間で効果を感じられることが多いのでしょうか。
薄毛の改善には6ヶ月以上の期間が必要
国内で行われた臨床試験の結果によると、現在のAGA治療法は主に6か月から1年程度の期間での検証がなされています。
AGA治療の効果をどう実感するかは個人差が大きいため、一概には言えませんが、一般的には変化を感じるまでに数か月かかり、薄毛の改善が実感できるまでには6か月から1年程度が必要とされています。
AGAの治療で薬を減らすタイミング

AGA治療では、投薬による経済的・心理的負担もあるため、一定の効果が認められれば薬を減らすことも可能です。
そのタイミングは医師との相談が必須ですが、AGA治療には完治という概念がないため、発毛効果が十分に得られ、薄毛の改善が確認された場合に限られます。
この際、自己判断での治療中止は推奨されません。
仮に効果があまり実感できていなくても、投薬をやめた時点で症状が元に戻り、再び進行してしまう可能性があるためです。
SHIROMA仮に効果があまり見えてないとしても、投薬をやめた時点で元に戻り、また進行してしまう可能性があるためです。
AGAの治療を途中でやめるとどうなる?


もしAGAの治療中に、投薬や通院の負担から治療をやめてしまった場合、どのような影響があるのでしょうか。
実際に起こり得ることについて、具体的に考えてみましょう。
やめた場合再び薄毛に
AGAは進行性の脱毛症であり、特に加齢とともにその進行が加速する傾向があります。
現在のAGA治療では、原因となるホルモンや成分を完全に取り除く根本的な解決策は確立されていません。
治療の目的は、進行する薄毛を抑制し、発毛を促すことにあります。
そのため、治療をやめた時点で、薄毛は再び進行し始める可能性が高くなります。
AGAの治療方法


ここからは、AGA治療の具体的な方法について解説していきます。
AGA治療には「薬物療法」「育毛メソセラピー」などの治療法があり、それぞれさらに細分化されています。
内服薬
薬物療法は、内服薬と外用薬に分けられます。内服薬は服用することでAGAの進行を抑制する効果が期待できます。
AGA治療には、抜け毛を防ぐ「守り」の治療と、発毛を促す「攻め」の治療がありますが、内服薬は主に「守り」に分類されます。
フィナステリド
AGAの原因となる物質の生成を促す酵素の働きを阻害することで、抜け毛の進行を防ぎます。



過去の臨床試験では、90%の人に抜け毛の抑制や改善効果が認められています。
デュタステリド
フィナステリドと同様にAGAの原因となる物質の生成を阻害する効果があります。フィナステリドが一部の酵素に対して作用するのに対し、デュタステリドは2種類の酵素の働きを阻害するため、より広範囲な効果が期待できます。
外用薬
外用薬は、頭皮に直接塗布することでAGAの改善を図る治療法です。
内服薬が「守り」の治療であるのに対し、外用薬は「攻め」の治療として位置付けられます。
ミノキシジル
頭皮の血流を改善し、毛根の成長因子の産生を促すことで発毛を促進します。
結果として、毛髪が太く、ハリのある状態へと改善されることが期待されます。
男女ともに効果があるとされ、日本皮膚科学会でも脱毛治療薬として強く推奨されています。
毛髪再生メソセラピー
メソセラピーは、外科手術を行わずに、注射やレーザーを用いて頭皮に直接有効成分を注入する治療法です。
薬物療法が主に現状維持を目的としているのに対し、メソセラピーはより積極的に発毛を促すアプローチを取ります。
一般的な手順としては、頭皮の再生、血行促進、成長因子を含む薬剤の導入といったプロセスを経て治療が行われます。
自毛植毛
自毛植毛は、患者自身の髪の毛を採取し、薄毛が気になる部位へ移植する治療法です。
移植する毛髪は後頭部や側頭部から採取されることが多く、人工毛の植毛に比べ、炎症や感染症、拒絶反応のリスクが低いという特徴があります。
また、移植した毛髪が定着すれば、その後も自然に発毛が続くことが期待されます。
毛根再生注射
毛根再生注射は、自身の健康な毛包組織を採取し、それを細かく砕いて溶解した治療液を頭皮に注入することで、発毛を促進する治療法です。



発毛しなくなった部位の毛包組織を再生する効果が期待されており、火傷や外傷によって毛が生えなくなった部位の治療にも用いられています。
生活習慣・食生活の見直しも大事
ここまでAGAの治療法について解説してきましたが、いずれの治療法もAGAの進行を抑える対症療法です。
AGAの原因にはさまざまな要素が関係しており、その中には生活習慣や食生活の影響も含まれます。
AGAの改善には、植物性タンパク質や亜鉛などの栄養素が効果的とされており、これらを積極的に摂取することで、治療の効果を高めることが期待できます。
AGAの治療をやめるときとは


それでは最後に、AGAへの理解が深まったところで、あらためて最初のテーマに戻りましょう。
AGA治療の辞め時とは、どのようなタイミングになるのでしょうか。
価値観が変化したとき
AGA治療は保険適用外であり、生命に関わるものではありません。
主に見た目の変化を目的とした治療であるため、本人や周囲の価値観が変化することで、治療の必要性を感じなくなることもあります。
たとえば、年齢を重ねることで頭髪の重要性が薄れたり、結婚などを機にコンプレックスが気にならなくなった場合、治療をやめる一つのタイミングと考えられます。
周りの人と比較したとき
薄毛に対するコンプレックスは、自分自身の感じ方だけでなく、周囲との比較によっても変わります。
特に10代や20代のうちは、周囲に薄毛の人が少ないため、自分だけが目立つと感じることがあるかもしれません。
しかし、年齢を重ねるにつれて、薄毛に悩む人が周囲にも増えてくるため、自分自身の薄毛が目立たなくなり、治療を続ける必要性を感じなくなることもあります。
副作用が出てしまったとき
AGA治療は比較的副作用が少ないとされていますが、それでも副作用がまったくないわけではありません。
体質や体調によっては、副作用が現れることもあり、場合によっては健康に影響を及ぼす可能性もあります。
そのような場合、AGA治療を継続することと、副作用による負担を比較し、どちらを優先するかを慎重に判断する必要があるでしょう。
AGA治療はいつまで?についてまとめ
AGA治療は、男性型脱毛症の進行を抑制し、発毛を促進するための継続的な医療介入です。
治療には、内服薬や外用薬による薬物療法、メソセラピーや自毛植毛などの施術が含まれ、それぞれの患者の状態に合わせて最適な治療法が選択されます。
治療効果は一般的に6か月から1年程度で実感できるようになりますが、完全な治癒は望めません。



治療を中止した場合、薄毛は再び進行する可能性が高いため、中止を検討する際は医師と慎重に相談することが重要です。
ただし、年齢とともに価値観が変化したり、周囲との比較で気にならなくなったり、副作用が出現した場合には、治療の終了を考慮する時期かもしれません。
最終的には、治療の継続による利点と負担を総合的に判断し、自分にとって最適な選択をすることが大切です。









