睡眠に関しては老若男女問わず、誰しもが多かれ少なかれ何らかの悩みを持ったことがあるのではないでしょうか。
しかし改めてそれが不眠症と呼ばれるようなものなのかと問われると、迷ってしまう人も多いはずです。
本記事では、そんな不眠症の症状について解説します。
あなたは大丈夫?不眠症のセルフチェック
- 寝付くのに30分~1時間以上はかかる
- 何度も目が覚める
- 起きたい時間より早く目が覚め、その後は眠れない
- 睡眠時間のわりに熟睡した感じがしない
- 日中、気持ちが落ち込んでいる
- 日中、眠くて仕方がない
ちか1つでも該当し日常生活に影響がある場合は、不眠症の可能性が高いとされています。


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同志社大学大学院在学時より睡眠障害や発達障害に苦しむ人々への支援や研究活動を行う。
修了後は学校やクリニックを経て、大阪カウンセリングセンターBellflowerを設立。
現在は、臨床・研究活動に加え、インクルーシブな職場づくりをサポートする人事コンサルタントとしての活動している。
同志社大学大学院在学時より睡眠障害や発達障害に苦しむ人々への支援や研究活動を行う。
修了後は学校やクリニックを経て、大阪カウンセリングセンターBellflowerを設立。
現在は、臨床・研究活動に加え、インクルーシブな職場づくりをサポートする人事コンサルタントとしての活動している。
不眠症の原因


まずは不眠症の原因について見ていきましょう。
身体要因
身体を要因とするものには様々なケースがありますが、代表的なものとしてはホルモンバランスの変化、頻尿、身体のかゆみによるものなどが挙げられます。
身体上の何らかの異変や、眠りに入りにくい要因が睡眠への導入をたびたび妨げ、安眠しにくくします。
深刻な病気によるものから、体質に由来する軽めのものなど様々です。



痛みも要因としてよく挙げられます。慢性疼痛と言われていたりしますね。
心の要因
心的要因で最も多いのが、ストレスによるイライラで頭の中が落ち着かず、なかなか寝付くことができなくなるというもの。
ストレスの原因には仕事や学校で受けたものや、人間関係、家族の不和や病気、将来への不安など色々です。
目前に不安要素がある場合もありますし、また精神疾患を原因として不眠症になるケースもあります。
環境要因
多いもので言うと、近所の騒音やライトなどによって寝付けないというもの。
その他にも道路のそばや、近くで工事をしている場合には振動なども要因になり得ます。
また季節の変化によっても、気温や湿気、天気を要因として眠れなくなることがあります。
家を引っ越したばかりだったり、環境の大きな変化が関係する場合もあるでしょう。
生活習慣要因
近年でよく言われるのは、入眠直前までのスマホやパソコンの使用、ゲームやテレビなどでも、続きが気になって眠れないという場合や、強い光の刺激のために入眠が妨げられるといったことがあります。
その他、深酒やカフェインの摂取、喫煙などの影響で眼が冴えてしまって眠れないといったことも、生活習慣が要因になっていると言えるでしょう。
薬の副作用
睡眠を妨げる薬としては、降圧剤や甲状腺製剤、抗がん剤などがあり、この服用が原因となってなかなか寝付けなくなることがあります。
またその他にも抗ヒスタミン薬などは日中に眠気が出るため、夜に睡眠できなくなる要因となります。



これ以外にも睡眠に影響を持つ副作用のある薬があるので、常用している場合には注意が必要です。
脳器質性疾患
脳組織の器質的な異常が原因で、精神のはたらきにいろいろな障害が出てくるものを、脳器質性精神障害といいます。
出典:時事メディカル
認知症や、アルツハイマー病、パーキンソン病といった神経変性疾患、また脳腫瘍や頭部外傷、脳血管障害なども不眠の原因になることがあります。
これらを要因とする身体的症状によって眠れなくなるものと、脳障害によって睡眠機能に影響を及ぼし不眠となるもの、大きく2つの種類があるのです。
不眠症の夜間症状


不眠症の症状、夜間症状には、大きく3つの種類があります。
入眠困難
最初の寝入りばなに、なかなか睡眠に入れないという症状です。
多くは30分から1時間程度で、布団に入って眠ろうとはするものの、自然に眠りに入ることができず、そのままただ時間が過ぎていってしまう。
入眠できないことによる焦りなども出てきて、気持ちが悪い方向へも行ってしまいがちです。
諦めて一度布団から出てしまうことも多いでしょう。
中途覚醒
入眠そのものはできるものの、その後に何度も目が覚めてしまう症状です。
地震など外的要因によって目が覚めてしまうケースもありますが、そうじゃなく、自然と目が覚めてしまいます。
朝のきちんとした時間に起きられなくなってしまうということも少なくありません。



夜中に何度も目が覚めてしまうのは実はみんなにあるものなんです。
でも普通の人はすぐに再度眠ることになるので覚えていなかったり、問題視していません。
そこから再度寝付けないことが問題です。
早朝覚醒
中途覚醒にも近い症状ですが、毎朝の本来起きるべき時間よりも、2時間以上早く目が覚めてしまうという症状です。
朝すでに日が昇ってしまっていることも多く、二度寝をしてしまうと寝過ごす可能性が高かったり、また寝なおすということ自体ができずに、結局は本来の起きる時間まで、目がさえたまま過ごすことになってしまいます。



おじいちゃん、おばあちゃんによくありますね。
不眠症の日中症状


このような不眠症の状態が続くと、日中にはどのような悪い影響が考えられるのでしょうか。
眠気
まず最も大きい症状として眠気は欠かすことができないでしょう。
本来寝ておくべき時間に十分な睡眠がとれていないため、身体は別の時間帯でその睡眠の補完をしようとします。
結果として仕事への注意が散漫になったり、運転などをしている場合には命の危険も伴ってしまいます。
それ以外でも、電車の寝過ごしなどもあり得ることでしょう。
倦怠感
十分な睡眠がとれていないことは、体全体にも悪影響を及ぼします。
睡眠では脳のことばかりが注目されがちですが、当然体の面でも疲労を回復することができず、身体全体にはだるさや倦怠感が残ります。
1日中調子の上がらない状態になるので、仕事や人付き合いにも支障が出るでしょう。
もちろんストレスもたまります。
集中力低下
睡眠不足や体のだるさは集中力にも影響してきます。
集中力が低下すれば仕事の能率は下がり、営業で車周りをしている人や、宅配、トラック、バス、電車、また建機などを扱う人は重大な事故を引き起こす可能性があります。
工場で機械などを扱う場合も同様で、集中力の低下は自分だけでなく、周りの人の命にもかかわってくるでしょう。



そして忘れてはいけない症状として、心理的なものがあります。
例えば、以上に不安になったり、ネガティブ、抑うつ的になったりします。
反面怒りやすかったり、堪え性のない症状もあります。
こういった症状はまさに睡眠不足で起きていることが多く、十分な睡眠をとることで人格が変わったと言われる人もいるほどです。
不眠症の改善方法


次に、不眠症の改善方法について見ていきましょう。
不眠症は精神的・身体的な由来によって簡単には解消できないこともありますが、比較的軽い症状であれば工夫次第で改善も可能です。
食生活の見直し
睡眠は一日の生活のリズムと大きく関係しています。
1日3食の食生活とも密接な関係があり、仕事などで食事を抜いたり、日によって食事する時間が違ったり、極端に早かったり遅かったりしても睡眠に悪影響があります。
こうした食生活を見直すことで、身体のリズムが整い、睡眠の改善も期待できるでしょう。
また寝る前のカフェインの摂取を控えるなども大切です。
適度な運動
適度な運動も生活のリズムを整え、軽い疲労感も睡眠には有効です。
また朝の散歩やランニングは、朝日を浴びて体内時計を調整するのにも役立ちます。
朝にきちんと目を覚ますというリズムを作ることで、夜に寝るサイクルが体の中で出来上がっていきます。
ただし寝る前の過度な運動は逆効果になることも多いので注意しましょう。
時間をかけてゆっくり入浴
入浴は体全体をリラックスさせ、脳も睡眠に入りやすい状態となっていきます。
ただし単に入力すれば良いというものではなく、あまり高くない温度でゆっくり時間をかけて入浴することが大切です。
逆に短い時間で高い水温での入浴は血流を過度に増やし、体を興奮状態にして眠りにくい状態にしてしまうこともあるので気をつけましょう。
体温と眠気の関係から、入浴は寝る時間の2時間前が推奨されています。
寝室の環境づくり
眠りに入りやすい環境になるよう寝室を意識することも大切です。
直接的なものとしては、枕やマットレスなどが体に合っていると、睡眠に入りやすいと言われています。
一見心地よさそうでも柔らかすぎると体に無駄な力が入り、眠りにくくなることがあります。
この他にもアロマや照明などで工夫して、できるだけ落ち着ける環境を作ってみましょう。



寝室の環境づくりでは「明るさ・温度・音」がとても大事です。
薬・サプリメントの服用
不眠に真剣に悩んでいて、より即物的な効果を得たい場合には、薬・サプリメントの服用も候補の一つとして挙げられます。
医師の処方が必要な睡眠導入剤と違い、一般のドラッグストアでも購入できる睡眠のための薬です。
睡眠導入剤に比べれば効果は限定的ですが、軽度の不眠症であれば十分な効果が得られることもあります。



薬であれば、例えばベルソムラなど依存性がない薬もありますし、サプリメントであれば市販ではないのですが、メラトニンがおすすめです。
不眠症に悩む人の現状


現在の日本では、一般成人の30〜40%が睡眠に悩みを抱えていると言われています。
特に女性に多いことが知られていて、更年期に差し掛かるとさらに増加します。
このように現代において不眠症は多くの人にとって共通の悩みであり、決して珍しいものではありません。
多くの人がより抜本的な解決を求めている現状と言えるでしょう。
だからこそ、一人で抱えることなく、前向きに解決策を検討する必要があります。
睡眠休養感の現状
出典:厚生労働省 健康づくりのための睡眠ガイド 2023
近年の国民健康・栄養調査によると、睡眠で休養がとれている人の割合は年代ごとに差はありますが、おおよそ
8割程度で、特に20歳以上の成人で7割程度と低く、年々減少傾向にあります。
不眠症の症状を解説!のまとめ
多くの人が悩みを抱える現代病とも言える不眠症ですが、要因や症状には様々なものがあり、それぞれに合わせて個別に対応を考える必要があります。
症状が深刻な場合には、医師への相談も選択肢の一つとして検討してみることも大切でしょう。
一人で抱え込まず、本記事を参考にして前向きな改善に取り組んでみてはいかがでしょうか。






