石垣島の宮良(みやら)という静かな集落にある「仲間酒造」。
社長がひとりですべての工程を手作業でおこない、泡盛をつくっています。
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1.1948年の創業から、一銘柄「宮之鶴」だけを造り続ける


自宅の一角で泡盛造りをスタートさせた仲間 義一さん。
地域のみなさんに飲んでもらうための島酒を造り始めたのが1948年。
創業時から、ここで作る泡盛は『宮之鶴(みやのつる)』のひとつだけ。
宮之鶴は、工場併設の直売所で購入することができるほか、ネット販売もしています。

現在は、仲間さんの孫で3代目社長の前花 晋作さんがひとりで宮之鶴を製造しています。
泡盛をつくる祖父を間近で見てきた前花さんですが、自分が継ぐことになるとは考えておらず、まったく別の仕事をしていたそう。
先代の叔父、仲間 義人さんから引き継いで3年経った今は、ひとりでじっくりできる泡盛づくりが自分に合っていると感じているのだとか。
2.昔ながらの設備を使い続けることによって生まれる風味

創業時から大事に守られている設備や道具を使ってつくっている宮之鶴。
原料のタイ米を昔ながらの大きな甕で浸水させてから、今では珍しい木製の蒸し機で蒸します。
蒸留には、こちらも昔と変わらない地釜式蒸留機でじっくり蒸留をしています。

蒸米後に黒麹菌の種付けし、米麹づくりを行います。
米麹の温度管理は付きっきりで調整するのだそう。

こちらは黒麹菌の種付け後、2日程度経過したもの。
だんだんと米全体が黒くなっていきます。


米麹と酵母、水を混ぜてもろみを仕込み、もろみの蒸留後に貯蔵タンクで8ヶ月から10か月程度熟成させ宮之鶴が完成します。
工場内の壁面の黒色は黒麹菌。
これを掃除するとお酒の風味が変わってしまうのだそう。
昔ながらの設備で造る宮之鶴の美味しさの特徴は、深みがあり濃厚で、飲んだ後の甘味が伸びること。
まろやかで飲み口が良く、食事をより美味しくしてくれる存在になるようにと考えているとのことです。
前花さんは、造ったお酒が「美味しいと言ってもらえた時がとても嬉しい」と、酒造りとじっくり向き合っています。
真っ直ぐに情熱を注ぎ、丁寧につくられている宮之鶴をぜひ味わってみてください。
今、古酒も仕込んでいて、2023年に出来上がる予定だそうですよ。

Photo:水野 暁子
Text:笹本 真純
(取材:2022年8月)
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住所: 沖縄県石垣市宮良956
電話番号: 0980-86-7047
営業時間: 13:00~18:00(直売所)
定休日: 日曜
その他: ※2022年8月現在、工場見学は行っていません。
店舗詳細URL: https://miyanotsuru.com/
