沖縄の建物の門や屋根に据え付けられるシーサー。
守り神や厄を払う魔除け、幸福を呼ぶ縁起物とされています。
那覇空港から車で約50分、沖縄本島西海岸沿いのリゾートエリア「恩納村」の国道58号線沿いに店を構える「ぎゃらりーゆしびん」。
シーサー職人が丹念につくる、ひと味違った漆喰シーサーに出会えます。
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1.漆喰シーサーと陶器のシーサー、どう違うの?

沖縄の赤瓦屋根は、赤瓦を漆喰で固定して作られています。
漆喰とは瓦の接着剤のような物。
漆喰シーサーは、昔の赤瓦職人が屋根の瓦をふくときに、余った漆喰と割れた瓦の破片で「おまけ」としてつくったことがはじまり。
「ぎゃらりーゆしびん」の漆喰シーサーも、台風などで崩れた赤瓦を乗せ直すときに廃棄物として出る、昔ながらの使い古された古赤瓦を再利用して作られています。

漆喰シーサーは、陶器のシーサーと違って焼きません。
赤瓦でシーサー胴体の芯を作ってから、その芯に肉付けするように赤瓦を漆喰で固定し、形を整えて、乾かしながらつくります。
その乾かす工程に時間がかかるそうです。最後に色付けをして出来上がります。
2.ユーモラスで威厳のある豊かな表情が魅力

「ぎゃらりーゆしびん」の漆喰シーサーは、すべて異なる表情で、まったく同じものはひとつとしてありません。
顔を見て出会ったときのインスピレーションで選ぶのが楽しいです。
こちらは、やや黄色味を帯びたクリーム色の漆喰に、赤瓦のあたたかみも感じられるデザイン。
赤瓦のシーサーの中では、一番人気の高さ約20?の手頃なサイズです。

こちらは小さいサイズながらも、存在感たっぷりでユニークなのが印象的。
高さ約5? 2,000円(税込)~で、購入してすぐに持って帰れるのがうれしいです。
家に門などの無いマンションでも、靴箱の上や、玄関のドアの両端などに気軽に飾ることができます。

迫力満点の最も大きいサイズは、高さ約70?の一匹タイプ。
この大きさになると、製作期間は約1カ月にも渡ります。
一軒家にお住まいの方が玄関前や、自営業されている方がお店の入口に据えることが多いそうです。

シーサー職人の諸見里剛(もろみざとつよし)さんは、陶芸家だった父親の作品を販売するため、1997年に「ぎゃらりーゆしびん」をオープンしました。
はじめはあくまで父親のサポート的な役割で、自分がつくることになるとは思っていなかったそうです。
しかし作品を見ていると、自分だったらもっとこうしたい、こんな作品があったらいいのにと興味を持ち始め、どんどんつくる意欲が湧いてきました。
「シーサーは出来上がるまで自分もどんな表情になるか分かりません。完璧ではないけれど、大らかさがあって、人間みたいにひとつひとつ表情が違うのが面白いです」と目を細める諸見里さん。
3.「漆喰シーサー色付け体験」で自分だけの作品を

「ぎゃらりーゆしびん」では漆喰シーサーの色付け体験もできます。
好きな漆喰シーサーを選んで、アクリル絵の具で色付けしていきます。
所要時間は約40分で、一体1,600円(税込)。
子どもだけでなく大人の方も夢中になって、中には一時間以上じっくり集中してつくる方もいるそうです。
ユーモラスに、かっこよく、思い通りの雰囲気に仕上げた漆喰シーサーは満足感もひとしお。
完成した作品はそのまま持ち帰りできます。

時間がないという方には「漆喰シーサーキット1,870円(税込)」もおすすめです。
諸見里さんの作り方ガイド付きで、誰でも簡単に家でつくることができます。
家の守り神、魔除けとなって、あなたに福を呼び込んでくれるはず。
素敵な旅の思い出やお土産におひとついかがでしょうか?
Photo&text:金城 絵里子
(取材:2019年11月)
\ おすすめプラン紹介 /
住所: 沖縄県国頭郡恩納村前兼久1
電話番号: 098-964-6926
営業時間: 9時30分~17時30分
定休日: 木曜日
駐車場: あり
店舗詳細URL: https://www.yushibin.net/
