通信販売などの購入時によく耳にする「クーリングオフ」という制度。
一定の条件のもとで、購入した商品を無償で返却できる仕組みですが、実際にどのような条件で適用されるのか、詳しく理解している方は少ないかもしれません。
ここでは、ウォーターサーバーを購入した場合にクーリングオフが適用されるのかについて解説します。
クーリングオフについて

ウォーターサーバーの購入や契約に関するクーリングオフの適用を正しく理解するために、まずはクーリングオフの基本的な仕組みを見ていきましょう。
クーリングオフとは
クーリングオフとは、実店舗や営業所などではない場所で品物を購入した場合に、一定の期間内であれば無条件で契約を破棄できる仕組みのことを指します。
クーリング・オフは、いったん契約の申し込みや契約の締結をした場合でも、契約を再考できるようにし、一定の期間であれば無条件で契約の申し込みを撤回したり、契約を解除したりできる制度です。
出典:国民生活センター
クーリングオフが適用される具体的な条件として、
- 購入者の不利益が隠された状態で販売されていた場合
- 契約内容が説明と異なっていた場合
- 法律に違反していた場合
などが挙げられます。
クーリングオフと解約の違い
どちらも契約を解除できるという点では共通していますが、適用条件や免除される内容が異なります。
| 項目 | クーリングオフ | 解約 |
|---|---|---|
| 契約解除の条件 | 法律で定められた条件を満たす場合に無条件で解除可能 | 事業者ごとの契約内容に基づいて解除可能 |
| 支払い義務 | なし(すでに支払った代金も全額返金される) | 一定のキャンセル料や違約金が発生する場合がある |
| 適用範囲 | 訪問販売、電話勧誘販売、特定継続的役務提供など | 通常の契約解除(レンタルやリース契約の途中解約など) |
クーリングオフは、一定の条件を満たせば支払いの義務を負わずに一方的に契約を解除できるのに対し、解約は条件が緩い分、販売者側に対して一定の支払い義務が発生することが多いです。
ウォーターサーバーはクーリングオフできる?

結論から言えば、ウォーターサーバーの購入状況によってクーリングオフが適用されるかどうかが異なります。
先にも述べたように、販売時の説明が不足していたり、意図的に偽られていたことが判明した場合には、契約書を受け取った日から8日以内であればクーリングオフが適用できます。
クーリングオフが適用されるケース
- 訪問販売(自宅に営業スタッフが来て契約した場合)
- 電話勧誘販売(営業電話で契約した場合)
- 契約時の説明が不足していた場合
- 虚偽の説明があった場合
クーリングオフが適用されないケース
一方で、あくまで適用されるのは「契約が不当に行われた場合」のみです。
そのため、以下のような場合にはクーリングオフは適用されません。
- 通信販売(ネット注文・カタログ通販)で自分の意志で購入を決定した場合
- 店舗で直接購入した場合
- 希望していたものと違ったが、販売側に非がない場合
特に、通信販売での購入はクーリングオフの対象外となります。
SHIROMAたとえ届いた商品が自分の希望とは違っていたとしても、クーリングオフを利用することはできません。
ウォーターサーバーのクーリングオフ手順


クーリングオフには期限が決められているため、できるだけ手際よく進めることが重要です。
以下の手順に従って、スムーズに手続きを進めましょう。
国民生活センターに相談する
国民生活センターは、消費者の様々な相談に対応している機関です。
クーリングオフの手続きは基本的に自分で行う必要がありますが、条件が適用されるのか不安な場合は、事前に相談しておくと安心です。
契約から8日以内に手続きを進める
クーリングオフの期限は、契約の種類によって8日、10日、14日、20日と異なります。
ウォーターサーバーの契約は、訪問販売や電話勧誘販売の場合は8日以内が基本です。
期限を過ぎると適用できなくなるため、できるだけ早めに申請するようにしましょう。
書面でクーリングオフの申請をする
クーリングオフの申請は、書面で行うことが重要です。
電話やメールで申請すると、証拠が残らず、業者側から「届いていない」と言われる可能性があるため、正式な書面で送付しましょう。
おすすめの方法は、内容証明郵便を利用することです。
クレジット決済の場合はカード会社に連絡する
ウォーターサーバーをクレジットカードで購入した場合は、カード会社にも連絡を入れることが重要です。
販売会社とカード会社は連携していないため、クーリングオフを申し出ていても、カード会社から請求が来てしまう可能性があります。
カード会社に連絡し、クーリングオフの手続きを進めていることを伝えましょう。
契約解除・返金を待つ
クーリングオフの申請が受理されると、販売会社側で契約解除と返金手続きが進められます。
通常、手続き完了までに数週間かかる場合があります。



もし販売会社から何の連絡もない場合は、国民生活センターや弁護士に相談しましょう。
ウォーターサーバー設置後の解約は違約金がかかる?


ほとんどのウォーターサーバーでは、本契約や設置が行われる前であれば無料で解約することが可能です。
しかし、契約後や設置後になると、クーリングオフの条件が適用できない限り、既定の解約手数料が発生するのが一般的です。
しかし契約してしまった後や設置後になると、クーリングオフの条件が適用できない限りは既定の解約手数料がかかってしまいます。
中には、設置後であっても無料で解約できるとする業者も存在しますが、基本的にはクーリングオフの期限(契約書受領後8日以内)を過ぎ、設置が完了しているウォーターサーバーの解約には違約金が発生すると考えておいたほうが良いでしょう。
ウォーターサーバーのクーリングオフについてまとめ
- ウォーターサーバーの契約が訪問販売や電話勧誘販売の場合であり、契約から8日以内であればクーリングオフが可能。
- クーリングオフを適用する際は、電話やメールではなく、証拠の残る書面(内容証明郵便など)で申請するのがベスト。
- クーリングオフの期限を過ぎると、解約自体は可能だが、違約金や解約手数料が発生することが多いので注意。
ウォーターサーバーの契約時には、クーリングオフの適用条件や解約時の手数料をしっかり確認してから申し込むことが大切です。
沖縄で ウォーターサーバーを検討している方はこちらの記事をご覧ください。









