沖縄で受け継がれている工芸品の1つ「琉球ガラス」。
歴史は古く、明治時代に沖縄県外の商人によってはじまり、戦前は廃ガラスでランプや薬瓶、ハエ取り器などが生み出されました。
第二次大戦後は、コーラ瓶やビール瓶などの廃ガラスを素材として沖縄県民向けに菓子瓶などをつくり、米軍人からのオーダーでは、ワイングラスなどの製品がつくられました。
琉球ガラスは、「泡ガラス」やアメリカナイズされた一風変わったデザインなどと特徴がありますが、「グラスアート藍」の作品は沖縄の海やグスクなどをガラスに写し取り、どこでも沖縄を感じられるような作品となっています。
沖縄本島北部のやんばるで、琉球ガラスの購入や手作り体験をしてみたい人、ワンランク上の器やインテリアガラスを買いたい人におすすめの工房ですよ。
\ おすすめプラン紹介 /
1.沖縄美ら海水族館から車で約25分。名護の森に囲まれた工房で琉球ガラスを楽しむ
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沖縄本島北部エリア、通称「やんばる」の山をドライブしていると、名護市中山(なかやま)の屋部(やぶ)小学校中山分校の隣に「グラスアート藍」があります。
温かな木造小屋は、なんとスタッフが自ら手作りで建てたもの。
さぁ、入ってみましょう。
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玄関を入ると見えてきたのは、ショップエリア。
今回は店長の嘉数乙美さんが取材を受けてくださいました。
2.沖縄の自然やグスクを写し取ったガラスアート作品
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嘉数さんが最初に案内してくれたのは、ショップで一番人気の作品という「ラグーン」。
沖縄の海をまるごと持ち帰った気分になれるよう、慶良間(けらま)の海の美しい珊瑚礁(さんごしょう)をモチーフとして作られたものです。
白い砂浜から続き、だんだん深くなっていく珊瑚の海。
そのグラデーションが表現されています。
ショップにある作品はどれも1枚1枚丁寧に手作りしているので、自分だけの一品物がGetできます。
「丸皿9,350円」、「横長皿13,200円」、「グラス2,970円」と、ショップでは他にもたくさんの大きさや種類のラグーンがありますよ。
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工房では、「沖縄の透明感のある風景や自然をガラスに写し取り、商品が世界中の人々の目に触れることで『沖縄に行ってみたい』と思える作品」をつくっているそうです。
それは「琉球ガラス」という、沖縄の歴史に育ててもらったグラスアート藍なりの沖縄への恩返し。
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こちらは「グラスアート藍の『顔』ともいえる作品です」と嘉数さんが教えてくれたのは「minamo(みなも)」シリーズ。
2014年度のグッドデザイン賞を受賞した琉球ガラスの1つで、グラスアート藍代表の寿紗代(ことぶき・さよ)さんと、生活プロダクトデザイナー村澤一晃(むらさわ・かずてる)さんとのコラボレーションで生まれたものです。
水面に起こる波の模様「水紋(すいもん)」が濃淡に重なり合う深みのあるデザインは、琉球ガラスのルーツであるガラスの再生利用の製法にこだわり、2年の開発期間を費やしました。
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季節や光の具合により変化する沖縄の海の色を表現した「MINASOKO」シリーズ。
水面から水底まで重なり合う水の階層、水に光が透過する際に生まれる複雑な造形を表現しています。
こちらも、寿紗代さんと村澤一晃さんとのコラボレーションで生まれた作品。
「15角皿4,400円」、「20角皿5,720円」で購入できます。
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こちらは「GUSUKU」シリーズ。
沖縄の古き時代に建てられたお城は「グスク」といいますが、この作品シリーズは、グスクの「石垣(いしがき)」をモチーフにした作品。
石垣の重なり合うシャープな造形パターン、深みのある表現・・。
それぞれの石垣が放つ独特な表情をガラスで表したそうです。
こちらも、グラスアート藍代表の寿紗代(ことぶき・さよ)さんと、生活プロダクトデザイナー村澤一晃(むらさわ・かずてる)さんとのコラボレーションで生まれた作品シリーズ。
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沖縄にはたくさんのグスクがありますが、その中でも「今帰仁(なきじん)城」、「座喜味(ざきみ)城」、「知念(ちねん)城」、「糸数(いとかず)城」と、4つのグスクの石垣を表現しました。
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力強く、自由な造形が特徴という「今帰仁城」の石垣を表現した作品は、県知事賞を受賞(当時の名称はISHIGAKI)。
黒、白、透明の造形が複雑に重なり合い、立体的な美しさを創り出しています。
ショップでは「横長皿14,850円」や「グラス9,350円」などが購入できます。
このGUSUKUシリーズは、この美しい絵柄だけでなく、使った方が沖縄の文化に興味を持ってくださるよう、また「モチーフとなった場所へ誘うような開発をしたい」という作り手の想いが込められています。
琉球ガラスが沖縄の文化や造形を継ぐきっかけになるよう期待してー。
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ショップの玄関付近で見かけたのは作品「島(しま)ロック2,530円」。
沖縄のお酒「泡盛」を入れてグイと飲んだら美味しそうと思っていたら・・
やはり、そのまんま泡盛グラスでした!笑
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こちらは、通称「シマ(島)」とよばれる沖縄の泡盛を「いちばんおいしく飲めるグラスをつくりたい」と、夜空に輝く星を散りばめてつくったグラスだそうです。
グラスの中をのぞいてみたら、濃い青。
飲んだ後も楽しめますよ♪
3.素人でも体験できる、琉球ガラス作りやアクセサリーガラス作り
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工房エリアでは、琉球ガラスのアートワーク体験ができます。
「吹きガラス体験」、「アクセサリーガラス体験」、「ジェルキャンドル作り体験」などがありますが、人気なのは「吹きガラス体験」。
100%お客様に吹いてもらう体験メニューで、7歳以上の方が参加できます。
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吹きガラスで作ることができるガラスの種類は「花器」「グラス」「皿」「小鉢」があり、料金はおおよそ「2,420円+色バーツ追加費用」。
※選ぶ色・パーツにより異なる
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ベースの色とパーツを自由に選べるので、自分だけのオリジナル琉球ガラスを作ることができます。
海、空、やんばる、沖縄の熱帯魚、花など、それぞれに合ったおすすめの組み合わせ方がわかりやすくディスプレイされているので、初心者でも安心して作れますよ。
家族や友達やカップルで見た沖縄の風景を思い出しながら、作ってみてはいかがでしょうか?
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沖縄の風景を小さなガラスに再現するアートワーク「アクセサリーガラス体験」もあります。
こどもと一緒にストラップやネックレスが作れます!
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沖縄で見た海をキャンドルで表現する「ジェルキャンドル作り体験」は、2歳以上から可(保護者同伴)。
お家でも沖縄の海が楽しめますよ♪
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駐車場の地面にはガラスがディスプレイされています。
いろんな大きさや形、色のガラスがあって、見ているだけでなんだか癒されます。
店内にて1kg1,100円より販売中。
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旅行からお家に帰っても、沖縄で見たあの海や空が琉球ガラスで楽しめる「グラスアート藍」。
沖縄美ら海水族館から車で約25分なので、やんばるを山ドライブがてら、ぜひ訪れてみてくださいね♪
Photo&text:小鍋 悠
(取材:2022年8月)
\ おすすめプラン紹介 /
住所: 沖縄県名護市中山211-1
電話番号: 0980-53-2110
営業時間: 9:30~17:00(※取材日現在)
定休日: 火曜
駐車場: 有り
その他: 短縮営業・臨時休業有り。最新情報はHPを要確認。
店舗詳細URL: http://www.glassart-ai.jp
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