2006年開館の那覇市歴史博物館はパレットくもじの4階にあります。
モノレール県庁前駅から歩いてすぐなので、アクセスにも便利なロケーションにあります。
那覇市が運営する博物館で、琉球王国の王家である尚家から寄贈された資料を中心に所蔵・展示しています。
館内は特別展示室、常設展示室、企画展示室の3つに分かれていて、それぞれ工夫を凝らした方法で資料が展示され、見る人を楽しませてくれます。
なお、展示内容はその都度変わるので、ホームページなどでの事前確認をおすすめします。
\ おすすめプラン紹介 /












1.国宝の美術工芸品が鑑賞できる特別展示室
この博物館最大の特徴は資料の中に多くの国宝が含まれている点で、古文書の占める割合が大きいのですが、価値の高い美術工芸品も含まれています。
その中でも目玉といえるのは琉球国王が身に着けた王衣装で、その一部を特別展示室で見ることができます。

上の写真は国宝の玉冠(付簪)。ぎょくかん(つきかんざし)と読み、かつて冊封(国王の即位儀礼)や正月儀式などの重要な儀式で、国王の正装の一部として使われたそうです。

緑色が美しい陶器も国宝で、緑釉四方燭台(りょくゆうしほうしょくだい)といいます。
壺屋焼のロウソクを立てる台です。

国宝、ロイヤルカラーの黄色地衣装。
王国時代、黄色地は王家のみが使える格式の高い色でした。
布地も質のよい苧麻や芭蕉、高級な絹織物などが使用されています。

三線の楽譜である工工四(クンクンシー)で、国宝に指定されている品がいくつか展示されています。

古くて貴重な三線も展示されていて、三線ファンなら国宝の工工四もいっしょに一度は見てみたいものですね。
2.琉球士族の文化を紹介する常設展示室
常設展示室では「王朝文化と都市(まち)の歴史」をテーマとして首里・那覇の士族文化などを紹介しています。

琉球貿易図屏風は、滋賀大学が所蔵しているオリジナルの複製ですが、右側に首里や泊界隈、左側には中国から帰国した進貢船や、それらを見物する人々などでにぎわっている様子が描かれています。

琉球王国時代の士族の衣装。
身分によって使える素材や色、模様などが細かく決まっており、正装を一目見ただけで地位がわかるようになっていたそうです。
3.明治以降の那覇市民の生活を紹介する企画展示室
企画展示室では「那覇」をキーワードにした企画展を年に5~6回開催。
さまざまなテーマを設定するため、そのたびに新鮮な切り口から那覇市民の暮らしぶりを垣間見ることができます。

戦前の那覇市東町の一角を再現した模型で、当時の那覇市役所の建物も精巧に復元されていて、見ごたえがあります。
美味しい食事やショッピングを一通り楽しんだら、那覇の歴史を思い馳せるのもいいかもれません。
ぜひ一度は足を運んでみてください。

text:吉田 直人
Photo:根原 奉也
(取材:2021年4月)
\ おすすめプラン紹介 /












住所: 沖縄県那覇市久茂地1-1-1 パレットくもじ4階
電話番号: 098-869-5266
料金目安: 一般350円/大学生以下無料/団体20名以上一般280円
営業時間: 10:00~19:00
定休日: 木曜日・年末年始・臨時休館日 (臨時休館日はHPにてお知らせ)
駐車場: 近隣有料施設あり
店舗詳細URL: http://www.rekishi-archive.city.naha.okinawa.jp/