迫り来る自然災害の脅威 – 私たちはどう備えるべきか?
近年、日本中で地震や津波、台風といった自然災害が頻発し、その猛威は私たちの生活を脅かしています。美しい海に囲まれた沖縄も例外ではありません。いつ、どこで大規模な災害が発生してもおかしくない状況の中で、「もしも」の時に私たちの命を守るために、何ができるでしょうか?
この度、「おきなわちゃんねる」では、那覇市が総力を挙げて実施した津波避難訓練の模様を特別公開!那覇市の市民が、万が一の津波発生時にどのように行動すべきか、その「リアル」を体験する貴重な訓練の全貌をお届けします。
あなたの避難行動、本当に正しいですか?訓練が示す「命を守る道筋」



那覇市が国や県と共同で実施したこの津波避難訓練は、単なるシミュレーションではありません。市民一人ひとりが災害時にとるべき具体的な行動を身につけるための、極めて実践的な訓練です。
身の安全を最優先に!「シェイクアウト訓練」


訓練開始を告げる防災行政無線が10時に鳴り響くと同時に、参加者は一斉に「シェイクアウト」行動に移ります。これは、地震の揺れが収まるまで、「まず低く」「頭を守り」「動かない」というシンプルな3つのアクションをとることで、家具の転倒などによる負傷を防ぐための重要な初動対応です。あなたは普段から、いざという時のシェイクアウトを意識できていますか?
命を分ける3分間!「津波警報受信と迅速な避難」

地震発生からわずか3分後、訓練用の模擬津波警報がエリアメールを通じて一斉に携帯電話に届きます。この「3分」という時間差は、実際の地震発生から津波警報発令までのタイムラグを考慮したものです。この短い間に、あなたは迷わず高台への避難を開始できるでしょうか?訓練では、この3分間でいかに迅速に、そして冷静に避難行動に移れるかが命運を分けることを示唆しています。
市民を守る「津波避難施設」を徹底活用!


那覇市内には、公園やビルなど、実に60ヶ所もの津波避難施設が指定されています。今回の訓練では、これらの施設への避難が実際に実施されました。避難場所に到着後、QRコードを読み込むことで素敵なプレゼントがもらえるという工夫もあり、市民の積極的な参加を促しています。あなたの自宅や職場、よく利用する場所の近くに、どんな津波避難施設があるかご存知ですか?
観光客にも優しい「情報連携」の力


国際通りに設置されたデジタルサイネージやストリートビジョンも訓練と連動。地震発生時や津波警報発令時には、J-ALERTや避難情報がリアルタイムで表示される仕組みが紹介されました。これにより、土地勘のない観光客を含む多くの人が、迷うことなく避難場所を把握できるようになっています。災害は、観光客も巻き込む可能性があるからこそ、このような多角的な情報提供は極めて重要です
なぜ、那覇市はここまで徹底した訓練を行うのか?

那覇市がこれほどまでに大規模で実践的な訓練を行うのには、明確な理由があります。
- 想定される最悪のシナリオ: 那覇市では、最大で11メートルもの津波が想定されています。動画内で示されている訓練場所でも、8メートルの津波が来れば浸水する可能性があると説明されています。想像を絶する高さの津波から命を守るためには、迅速かつ適切な避難行動が不可欠なのです。
「逃げ遅れ」は許されない: 実際の災害時には、津波はあっという間に到達します。「迷わず、すぐに、高いところへ」これが、命を守る上での鉄則です。動画では、躊躇することなく迅速に避難することの重要性が繰り返し強調されています。
車での避難は原則禁止: 車いすの方など、移動が困難な方を除き、災害時の車での避難は推奨されていません。緊急車両の通行を妨げ、救助活動に支障をきたす可能性があるためです。
地域のヒーローたち「消防団」の存在


訓練では、普段は一般の市民として仕事をする「消防団」の皆さんの活躍も紹介されています。火災や災害が発生した際には、いち早く現場に駆けつけ、避難誘導や消火活動を行う彼らは、まさに地域のヒーローです。彼らの献身的な活動が、私たちの安全を支えていることを忘れてはなりません。
今すぐできること:訓練を「自分ごと」に

この動画は、災害に対する備えや防災に関する知識を深め、災害発生時に冷静な行動が取れるよう私たちに強く促しています。
- 家族で避難計画を立てる: どこに避難するか、どう連絡を取り合うか、話し合っておきましょう。
- ハザードマップを確認する: 自宅や職場の周辺の災害リスクを把握しましょう。
- 防災用品の備蓄を見直す: 食料、水、懐中電灯、携帯ラジオなど、必要なものは揃っていますか?
- 定期的な訓練に参加する: 実際に体を動かすことで、いざという時に冷静に行動できます。
那覇市が進める津波避難訓練は、未来の命を守るための重要な一歩です。この動画をきっかけに、あなたも防災について真剣に考え、「もしも」の時に備える行動を今すぐ始めましょう。
取材協力
名称:那覇市防災危機管理課
住所:沖縄県那覇市泉崎1丁目2−2 5階
電話:098-861-1102
名称:希望ヶ丘公園
住所:沖縄県那覇市牧志3丁目2
