命のバトンをつなぐ、沖縄の献血ステーション「くもじ献血ルーム」
笑顔で迎える、命をつなぐ場所
「そんなギクシャクしなくていいっすよ!」
「誰が誰を説得しているの?」
「ハイタイ ひーとー、ヤィビーン!」
「ナマステ らむちゃん、ヤィビーン!」
「ナマステ じゅん選手、ヤィビーン!」

元気いっぱいの挨拶と軽妙なやりとりから始まるこの動画は、私たち「おきなわちゃんねる」のメンバーが、那覇市にある「日本赤十字社 沖縄県赤十字血液センター くもじ献血ルーム」を訪れた様子を記録したものです。おきなわちゃんねるとしては珍しい場所での撮影ですが、献血という尊い活動を多くの方に知っていただくため、今回特別に企画しました。
献血への想い:らむちゃんの熱意から生まれた企画
今回、献血ルームを訪れるきっかけを作ってくれたのは、メンバーのらむちゃんです。彼は日本に来て初めてくもじ献血ルームで献血を行い、その大切さを知って以来、SNSや勤務先の学校でも積極的に献血を呼びかけてきました。特にコロナ禍では血液が不足しがちだったため、沖縄に住むネパール人を大勢連れてきて献血を促すなど、献血活動に尽力しています。

「献血すると、結構良いこともたくさんあるんですよ」と語るらむちゃん。献血によって得られるメリットや、社会貢献の意義を、身をもって体験している彼の言葉には、説得力があります。
献血ルームの魅力:想像を超える快適空間
初めてくもじ献血ルームを訪れるひーとーとじゅん選手は、その快適さに驚きを隠せません。

「思ってたより全然違う!イメージと違う!すごく綺麗だね!」


昔ながらのイメージとは異なり、くもじ献血ルームはまるでカフェやラウンジのような洗練された空間です。受付から始まり、体温・体重測定、問診、事前採血、そして献血へと進む流れはスムーズで、スタッフの方々がとても丁寧に説明してくれます。



特に注目すべきは、献血を終えた後の休憩スペースです。ここでは、美味しい飲み物やお菓子が無料で提供され、漫画なども充実しています。献血後は30分ほど休憩することが推奨されており、その時間をゆったりと過ごせるよう、細やかな配慮がなされています。

じゅん選手も「良い音楽が鳴っててリラックスできる」と語るように、心地よいBGMが流れる中で、安心して身体を休めることができます。
献血の流れを体験:安心・安全への配慮

献血は、単に血液を提供するだけでなく、自身の健康状態を確認する機会でもあります。受付では、まず献血の可否を判断するための問診票に記入し、タブレットを使った問診に回答します。ひーとーは以前別の場所で献血経験があったため、スムーズに手続きを進めることができました。


その後、看護師による事前採血が行われます。この際、ヘモグロビン濃度や血液型が正確に測定され、献血が可能かどうかが最終的に判断されます。じゅん選手は、採血時の針の感触に思わず「くすぐったい!」と声を上げますが、これも初めての経験ならではのリアクションです。看護師さんの丁寧な対応と、らむちゃんの温かい見守りの中、無事に事前採血を終えることができました。

「針が細いから、ちゃんと入りにくいんですよ」と看護師さんが説明するように、献血の針は細く、痛みも最小限に抑えられています。また、注射器や採血パックなどは全て使い捨てなので、感染症のリスクもありません。献血は、健康な人であれば誰でも安心して協力できる活動なのです。
全血献血と成分献血:それぞれの違い
献血には大きく分けて「全血献血」と「成分献血」の2種類があります。

じゅん選手とひーとーが行ったのは「全血献血」で、血液中の全ての成分を献血する方法です。全血献血は、一度に多くの血液を採取できるため、献血時間は比較的短く、約10分〜15分程度で完了します。
一方、「成分献血」は、成分採血装置を使用して特定の成分(血小板や血漿など)だけを採取し、体内で回復に時間のかかる赤血球は再び体内に戻す方法です。成分献血は全血献血よりも時間がかかりますが、その分、特定の成分をより効率的に提供できます。

「成分献血だと1時間弱ぐらいです」と看護師さんが説明するように、成分献血の方が拘束時間は長くなります。しかし、その分、2週間おきに献血できるというメリットもあります。
献血後の過ごし方:身体をいたわる時間
献血後も、くもじ献血ルームでは献血者の安全と健康を第一に考えたサービスが提供されます。献血後は、少なくとも10分以上は休憩し、体調が安定するまで待機することが推奨されています。

「献血後の失神・転倒にご注意ください!」という注意書きがあるように、献血後は一時的に貧血のような症状が出ることがあります。しかし、横になって安静にしていれば、ほとんどの場合回復します。もし気分が悪くなったり、痛みが続いたりした場合は、すぐにスタッフに伝えるように促されます。


また、献血後2時間以内の入浴やサウナは避けるなど、いくつかの注意点がありますが、これらは全て献血者の健康を守るためのものです。ケータリングを楽しみながら待機できるので時間があっという間に過ぎました。
まとめ:献血で「ちから」を届けよう
献血を終え、休憩スペースでリラックスするメンバーたちは、口々に「献血してよかった」と語ります。
「俺の血で誰かが救われる」「いいことだからね」

献血は、誰かの命を救うだけでなく、自身の健康チェックにもつながる素晴らしい社会貢献活動です。くもじ献血ルームは、献血未経験の方でも安心して訪れることができる、清潔で快適な空間です。
今回の動画を通して、一人でも多くの方が献血に興味を持ち、実際に足を運んでくださることを願っています。献血は「みんなの『ちから』を届けよう」というスローガンのもと、私たち一人ひとりができる身近な社会貢献です。

献血ルームでは、あなたの温かい気持ちを待っています。ぜひ一度、くもじ献血ルームを訪れてみませんか?
取材協力
名称:日本赤十字社 沖縄県赤十字血液センター くもじ献血ルーム
住所:沖縄県那覇市久茂地1丁目3−1 久茂地セントラルビル
電話:098-864-0368
駐車場:近隣にて提携駐車場有
HP:https://www.bs.jrc.or.jp/bc9/okinawa/place/m1_01_01_kumoji.html
