脱毛施術を受ける前には、事前の自己処理としてシェービングを行っておく必要があります。
本項目では、脱毛前に行うシェービングについて、具体的な方法や適切なタイミング、注意すべき点などをポイントごとに分けて解説します。

適切な事前処理を行うことで、施術当日のトラブルを防ぎ、より効果的な脱毛につながります。
脱毛前にシェービングが必要な理由

脱毛施術を受ける前にシェービングが必要とされる理由は、大きく分けて2つあります。
脱毛効果を高めるため
脱毛施術は、毛の色素であるメラニンに熱を与えることで、毛根の発毛組織の働きを抑制する仕組みとなっています。
しかし、ムダ毛が伸びた状態で施術を受けると、毛根まで十分に熱が届かず、脱毛効果が低下してしまうおそれがあります。

そのため、脱毛前にシェービングを行い、毛を根元近くの長さに整えておくことで、光やレーザーの熱を効率的に毛根に届けることができ、より高い脱毛効果が期待できます。
肌トラブルを防ぐため
脱毛施術では、光またはレーザーが毛の黒い色素(メラニン)に反応し、熱を発生させて毛根に作用します。
ムダ毛が伸びたままの状態で照射を行うと、皮膚表面に出ている毛に光が反応し、その部分に過度な熱が集中する場合があります。
このような状態は、火傷や赤み、炎症といった肌トラブルの原因となる可能性があるため、事前のシェービングが重要になります。
脱毛前のシェービング方法

この項目では、「顔」「体」「VIO」の部位ごとに、実際にシェービングを行う際のポイントについて説明します。
顔のシェービング手順
この項目では、「顔」「体」「VIO」の部位ごとに、実際にシェービングを行う際のポイントについて説明します。
顔のシェービングのポイントは、範囲が狭く細かい部分であるため、小型の電気シェーバーを使用することがおすすめです。
フェイス専用の電気シェーバーを用いれば、産毛の多い顔の部分もきれいに処理できます。
その際は、鏡を見ながら丁寧に、照射を希望する範囲のみに限定してシェービングを行ってください。
体のシェービング手順
体のシェービングを行う場合も、顔と同様に電気シェーバーの使用が推奨されます。
電気シェーバーを使えば、刃を直接肌に当てずに滑らせることができるため、肌への負担を抑えてシェービングできます。
基本的には、毛の流れに沿ってシェービングを行えば問題ありません。

ただし、関節部分などは刃の動きが複雑になりやすく、肌を傷つけるおそれがあるため、慎重に処理してください。
VIOのシェービング手順
事前にハサミなどで毛を短く整えておくと、シェーバーに絡みにくくなり、スムーズに処理できます。
鏡で状態を確認しながら、慎重にシェービングを行ってください。
なお、VIOは自己処理が難しい部位であるため、危険を感じた場合は無理をせず、サロンやクリニックに処理を依頼することをおすすめします。
脱毛前のシェービングはいつすべき?

脱毛施術前にシェービングを行うタイミングとしては、施術の前日がおすすめです。

しっかりと自己処理が済んだ状態で施術を受けることが望ましいため、前日にシェービングを行うのが適しています。
一方、施術当日にシェービングを行うと、肌に負担がかかった状態で施術を受けることになり、あまりおすすめできません。
また、当日に慌てて処理を行うと、焦りから肌を傷つけてしまうおそれもあります。
そのため、施術の前日に余裕をもってシェービングするのが最も適切です。
ただし、サロンやクリニックによっては、シェービングのタイミングを「施術の2日前」と指定される場合もあります。
その際は、スタッフの案内に従うようにしてください。
脱毛前のシェービングで手が届かない場所はどうする?

実際に自分でシェービングを行う際に、特に難しく感じるのが、手の届きにくい部位の処理です。
鏡を見ながら自分でやる

手が届かない場所をシェービングする場合は、鏡を上手に活用するのがおすすめです。
手が届きにくい場所に限らず、シェービング時は鏡を使うことが安全対策として有効ですが、特に見えにくい部位は慎重に行う必要があります。
VIOなどのシェービングが難しい部位には、コンパクトな卓上ミラーを床に置いて活用すると良いでしょう。
誰かにやってもらう
手の届かない部位のシェービングは、それだけで難易度が高くなります。
肌を傷つけることは避けなければならないため、難しいと感じた場合は、無理をせず家族や友人に手伝ってもらうのも一つの方法です。
施術時にスタッフにお願いする
人に頼むことに抵抗がある場合や、鏡を使ってもうまくできない場合には、施術時にスタッフに相談するのがおすすめです。
別途料金がかかることもありますが、無理をして肌を傷つけてしまうことは避けるべきです。
不安があるときは、無理をせずにサロンやクリニックのスタッフへ相談するようにしましょう。
脱毛前にシェービングする際の注意点

脱毛前にシェービングを行う際は、事前に注意すべき点がありますので、あらかじめ確認しておきましょう。
毛抜きや除毛クリームは使わない

脱毛前のシェービングでは、毛抜きや除毛クリームは使用しないようにしてください。
脱毛施術は、毛の生え変わりの周期(毛周期)に合わせて行われます。
そのため、毛を根元から引き抜く毛抜きを使ってしまうと、毛周期が乱れ、施術の効果が出にくくなってしまいます。
また、除毛クリームは刺激の強い製品が多く、施術前に肌を落ち着かせておく必要があるため、使用は避けましょう。
毛の根元までしっかりと剃る
施術の効果を十分に得るためには、毛の根元に光やレーザーが届く状態であることが大切です。
そのため、肌表面から毛がほとんど見えない程度まで、丁寧に剃っておくようにしましょう。
脱毛前のシェービングを忘れてしまった場合の対処法

脱毛前にシェービングをうっかり忘れてしまった場合は、どう対応すればよいのでしょうか。
サロンやクリニックでやってもらう

シェービングが不十分な状態では、施術効果が十分に得られなかったり、場合によっては施術自体を断られることもあります。
そのため、別途料金がかかることがありますが、シェービングを忘れた場合は、サロンやクリニックに依頼するのがよいでしょう。
予約をキャンセルする
可能であれば、予約をキャンセルして別の日程に変更するという方法もあります。
キャンセル料の発生や施術回数の消化などのデメリットはありますが、ペナルティがないサロンやクリニックであれば、選択肢の一つとして検討できます。
脱毛前のシェービング方法を部位別に解説!のまとめ
脱毛施術の効果を十分に得るため、また肌トラブルを防ぐためにも、施術前のシェービングは大切です。
そのため、基本的には施術の前日にシェービングを行うことをおすすめします。
ただし、剃るのが難しく肌を傷つけてしまいそうな場合は、無理をせずサロンやクリニックに相談するようにしましょう。