1800年代のはじめ頃から石垣島で続く漁船、「みちたけ丸」。
いま、みちたけ丸で漁に出て魚を獲ってくるのはふたりの弟、そしてひとり娘の姉が鮮魚店とおみやげ物屋を営んでいます。
鮮魚販売のほか、とれた魚やイカをつかったバラエティ豊かな加工品を生み出しています。
1.海人5代目と魚屋の2代目が営むみちたけ丸

数年前に代替わりをして、新しい展開を始めたみちたけ丸。

みちたけ丸を操業する玉城家の娘、中島 左八芽(さやか)さんが夫婦で鮮魚店「魚屋みちたけ丸」を切り盛りしながら、おみやげ物屋「ミチタケマルプラス。」を営み、さまざまな加工品を販売しています。

「ミチタケマルプラス。」は、左八芽さんのおばあちゃんが1955年から最近まで、たましろ鮮魚店を営んでいた場所です。
2.獲った魚を無駄なくいただく、かわいいデザインの加工品
加工品を作るきっかけになったのは、コロナ禍で出荷量が減り、フードロス問題を目の当たりにしたことなのだとか。
たくさん余ってしまう、せっかく獲れた魚を、大切な命を、無駄にすることなく活かせる道はないかと考え、日持ちのする加工品として売り出すことに。

ふだんから自分が家で食べていたおいしいレシピなどをそのまま瓶詰めにし、今では20種類ものたくさんの商品が誕生しました。

「マグロの子」は、市場にはほとんど出回らないマグロの卵を、生姜とニンニクで味付けされたつくだ煮。
ご飯が進んでしまう一品です。

「セイイカのマリネ」は、イカの部位のなかでもおいしいと言われる目の軟骨やエラなどを、オリーブオイルやケッパーなどで漬け込んだもの。
これだけでお酒のおつまみにもいいし、サラダやパスタにも。

「NUCHI」は、サメの肝油100%のオイル。
漁をしていてどうしても釣れてしまうアイザメの肝油を使用しています。
アイザメの肝油は、沖縄の海人の家庭では昔から常備され、切り傷やクラゲに刺された肌に塗って治していたのだそう。
そこに着目して生まれたオイルは、さらさらのテクスチャーで、お肌や髪に万能につかえます。
実際、日々つかっている左八芽さんのお肌はつるつるです。

左八芽さんは、2020年に帰島する前、東京でもみちたけ丸の魚を魚屋などに卸す仕事をしていました。
「魚のことしか考えてないです」と笑う、魚への愛が大きい左八芽さん。

鮮魚店で刺身を買って食べるのもいいし、「ミチタケマルプラス。」のかわいくておいしい瓶詰めは、おみやげに喜ばれること間違いなしです。
島内でも、新しいかたちの魚屋として注目されている、「みちたけ丸」をぜひチェックしてみてください。
【ミチタケマルプラス。】
住所/沖縄県石垣市大川209
電話番号/070-4415-6991
営業時間/11:00~19:00
定休日/不定休
駐車場/なし

Photo & Text:笹本 真純
(取材:2023年8月)
住所: 沖縄県石垣市新栄町25-10
電話番号: 070-2642-3495
営業時間: 9:00~17:00
定休日: 不定休
駐車場: なし
店舗詳細URL: https://michitakemar.official.ec/