南城市の「新原(みーばる)ビーチ」といえば、観光客のみなさんにとっては、グラス底ボート遊覧でお馴染みのスポット。
沖縄本島在の県民にとっては、南部屈指の老舗ビーチとして昔から愛されるのどかな場所です。
そんな中で今回ご紹介するのは、「新原ビーチといえば、食堂かりか!」と言われるほど、カレー好きはもとより、海カフェ好きもとりこにしている注目のお店です。
1.まるで海の家!新原ビーチの中の特等席へ
駐車場に車を停めて歩くと、濃い緑を纏った木々に手まねかれるかのように、ぐんぐん海の青さに引き寄せられます。
やがて視界は開け、食堂かりかの看板が出迎えてくれます。
“海水浴場”という、どこか懐かしい響きがとてもよく似合うシンプルなビーチの一角に、「食堂かりか」はあります。
まるで海の家の様相を醸し出している食堂かりか。
階段や壁面に飾られた貝細工も素敵で圧巻です。
店の奥には小さなキッチンがあります。
さあ、注文はこちらにてどうぞ。
・・・ということで、メインダイニングはこちらです!真っ青な大空が天井。
足元の白い砂浜は天然の絨毯。
すぐそこまで波が打ち寄せる遠浅の海は、潮の満ち引きごとに違った表情を見せ、潮騒のBGMをテーブルまで運んでくれます。
海カフェと呼ぶには、少し舌足らずなほど、どこまでも贅沢な完全オープンエアーです。
2.ネパール人シェフが作る本格カレー
食堂かりかでは、ネパール人シェフが作る本格的なネパール料理が味わえます。
スパイスがたっぷり効いた添加物不使用のカレーや手作りソースが自慢。
カレーはバリエーションも豊富で、サモサやモモなどのサイドメニューも充実。
チキンカレーやエビカレーにマトンカレー・・・
ベジタリアン対応の豆カレーや野菜カレーもあります。
海のない国ネパールの料理を、南国の島沖縄で海を眺めながら味わうのどかな時間。
この日は、野菜カレーとブルーベリーラッシー、季節の野菜のスパイスサラダのアチャールをチョイスしてみました。
ネパール料理は初めてという方には、平日のランチタイム(10:00〜14:00)限定のお任せカレー2種類とライス、ミニサラダ、プレーンラッシーまたはチャイがセットになった「かりかスペシャル」(1,350円)もおすすめですよ。
こちらはポテトが中に詰まった揚げスナックのサモサとマンゴーラッシー。
食堂かりかではネパールのビールも置いているので、次回はぜひ夕暮れタイムにも訪れてみましょう。
食堂かりかのオーナーのショーコさん(左)とシェフ3年目のダナさん(右)。
「おかげさまで食堂かりかも9年目を迎えました。ぜひここにいらしたなら、携帯電話の存在もほんの少し忘れて(笑)、この素晴らしいまわりの自然を満喫しながら、のんびりくつろいでいただきたいですね」とショーコさん。
3.掘り出し物に出会える小さなストアと小道
食堂かりかの一角には、小さな小屋を改装したショップ「The Beach Store」もあります。
オーナーのショーコさんセレクトの雑貨やアンティークなど、掘り出し物を探す気分でぜひのぞいてみてくださいね。
食堂かりかがある新原ビーチ一帯は、海のすぐそばまで昔ながらの家並みや小道、集落の暮らしの風景が残る場所です。
そんな心の原風景みたいな空間に、小さくたたずむネパール料理屋さんがとけこんでいる光景は、なんともおだやかで沖縄ならではの土地の包容力を感じさせてくれます。
食堂かりかのテーブルで海に見惚れながら、カレーに舌鼓。
やがて鼻腔の奥にもスパイシーな香りが届き、毛穴も心地よく汗ばむほどに開放状態。
そんな目の前では時々、今日の海の様子を見にきた集落のおじいが通りすがったり、フォトウェディングの撮影隊が真っ白いドレスで幸せをたなびかせていたり、キャッキャ海水浴を楽しむ人々の声が波間から伝ってきたり。
どこまでも気持ちいいオープンエアーでのおいしいひと時は、いつしか心までほどけてリラックス。
どうやら食堂かりかのカレーには、オープンマインドの魔法のスパイス?も入っているようです。
Photo&text:鶴田尚子
(取材:2021年5月)
住所: 沖縄県南城市玉城百名1360
電話番号: 098-988-8178
営業時間: 10:00〜20:00ラストオーダー(季節により変動あり)
定休日: 水曜日
駐車場: あり
座席: 60席
店舗詳細URL: https://shokudokalika.com/