最近よく目にするようになった“グルテンフリー”。
健康と美容のためにスポーツ選手や海外セレブが取り入れるようになり、世界中で注目されるようになりました。
パンやパスタが主食の欧米人には難しいかもしれませんが、もともとお米が主食の日本人には受け入れやすいかもしれませんね。
今回は、そんなグルテンフリーを実践されている方やお米好きの方に、1個で大満足できるおむすびを紹介します。
1.不思議な力が宿るおむすび

このおむすびがいただけるのは、宜野湾市の住宅街にひっそりと佇む「めぇみち」です。
沖縄の方言で「前の道」を意味するめぇみち。
また「めぇ」には「ご飯」という意味もあり、掛け合わせてこのように名付けられました。

おむすびの種類は17種類ほど。
ゴーヤーみそ、鮭の西京焼、マグロとじゃこ山椒、にが菜とグルクン、舞茸の佃煮、手前味噌、いぶりがっことクリームチーズ…
他ではなかなか目にすることのできないラインナップです。

おむすび2個に季節野菜の小鉢、もずく納豆、お漬物(大根漬と糠漬)、丸干しいわし、かちゅー湯、そして食後にデザートがついたセットが人気です。

「ただのおむすびでしょう?」と思った方もいらっしゃるかもしれませんが、めぇみちの店主・池 博美(いけ ひろみ)さんが結ぶおむすびには、不思議な力が宿っているようで、疲れた身体と心にじんわりと沁み渡り、食べ終わる頃には“一歩前へ踏み出す”勇気が得られる…
そんなおむすびなのです。
2.めぇみちのおむすびは日本のマザーテレサ初女さん直伝

池さんがおむすび屋さんをオープンするきっかけとなったのは、青森県の山の麓で、憩いと安らぎの家「森のイスキア」を主宰する佐藤 初女(さとう はつめ)さんとの出会いでした。
日本のマザーテレサと呼ばれる初女さんの元には、病や悩みを抱えた人たちが全国から訪れていましたが、そこで初女さんが結んだおむすびを口にした人たちは皆生きる活力を取り戻していくのです。

その「自殺を思いとどまるおむすび」の話をラジオで聞いた池さんは、「初女さんが結んだおむすびを食べてみたい!」と初女さんに会いにいくことに。
出発の日に台風が沖縄を襲ったことで搭乗予定の飛行機がキャンセルになり、青森に到着したのは予定よりも2日遅れの夜でした。
念願の初女さんのおむすびを口にした瞬間「おむすびを仕事にしたい」と思ったという池さん。
「私の突然の申し出に初女さんは『じゃあ、おやんなさい』と二つ返事をくださって、翌日におむすびの作り方を教えてくださいました。初女さんからはおむすびの結び方だけでなく、食材との向き合い方も学びました」

めぇみちでは、京都産の有機玄米にキヌアとレンズ豆、もちきびを混ぜて炊いたものをベースにし、浜比嘉島の粗塩を手塩にしておむすびを結び、静岡直送の焼き海苔で包み込みます。

心を込めて祈るように丁寧に丁寧に結んだおむすびは、粒がたっていてふっくら。
口の中でホロッと崩れ、噛み締めるほどにおいしさが広がります。
身体も心も整うパワーがみなぎるめぇみちのおむすびを、あなたも味わってみませんか?
Photo &Text:舘 幸子
(取材:2023年10月)
住所: 沖縄県宜野湾市大山2-6-5
電話番号: 090-8292-7168
営業時間: 11:30〜16:00(ご飯が無くなり次第終了)
定休日: 月曜・火曜