那覇空港から北へ車で約1時間半。
緑豊かな亜熱帯の森が広がり、手つかずの自然があちこちに残された名護(なご)市に沖縄そば・琉球料理の店「大家(うふやー)」はあります。
都会の喧騒から離れて、ここにしかない風景とゆったりとした時間を楽しみましょう。
1.店舗内へ向かう間にも、見どころが満載!

高台にある駐車場には、カート乗り場があります。入口の大きなシーサーは人気のフォトスポット。

そばにはエリアマップがありました。想像を超える敷地の広さにびっくりします。
まるでテーマパークのようです。

MAP左上が現在地となります。
朱色の屋根をした遊歩道が丘の上から敷地内へとのび、そこに沿ってカートの導線が設置されています。

またカート乗り場付近には展望デッキが設置されていて、入場前に、南国の花や木々に包まれた、「大家」の敷地全体が見渡せるようになっています。

そこには小さな集落のように、昔ながらの琉球家屋が並んでいます。
周辺の風景に溶け込み、沖縄の原風景そのもの。
まるでタイムスリップしたかのような不思議な感覚に。

いよいよ自動運転のカートに乗って敷地内へ。緑あふれる景色を眺めながら、ゆっくり下っていきます。

そばには朱色の柱が印象的な遊歩道も。店内へはこちらから歩いて行くこともできます。
行きは下り道を歩いて散策、帰り道はゆったりとカートに乗車するのもおすすめ。
道中には、ミニ展望台や滝、おみくじなどもあって、歩いているだけでも充分に楽しめます。
2.敷地内は、お立ち寄りスポットが充実

カートを降りてから店内入口に向かう途中に「UFUYA CAFÉ」を発見。
黒糖などを使ったソフトクリームを販売する可愛いカフェです。

店内は木の温もりにあふれ、明るい空間が広がっています。
散策途中の休憩スポットに、食後のデザートを味わいに、ぜひ立ち寄ってみてくださいね。
3.琉球の歴史が香る、趣のある佇まいの古民家店舗

「大家(うふやー)」メイン店舗の建物である安里家(あさとや)は、今から100年以上前の明治時代後期に建築されました。昔ながらの建物は歴史的に見ても価値があることから、2001年に修復されて現在に至ります。また大家の名前は、沖縄の言葉で本家という意味で、安里家が本家だったことが由来しているそうです。

店舗周辺には石垣や赤瓦屋根など風情あふれる琉球古民家が点在。
県内各地から移築された貴重な建物ばかりです。
鯉の泳ぐ池や滝も各所にあり、散策しているだけで癒されます。

ハイビスカスやブーゲンビリアなど南国らしい植物が咲き誇っています。
豊かな自然を生かした遊歩道は、季節によって表情を変えるのも魅力。
はじめこの場所にあるのは安里家だけでしたが、失われつつある沖縄の原風景を取り戻すべく、家主から受け継がれた沢岻家(たくしや)を南側に、新城家(あらぐすくや)を北側に、移築・復元し、沖縄そばと琉球料理の店としてオープンしました。
今でも修復や移築を繰り返しながら、敷地を広げて、オープン当初より建物も増えているそうです。

大家の大黒柱として、料飲部門の業務全般を任されている仲宗根武さん。
「昔ながらの沖縄の農村の風景や暮らしを再現した空間づくりは、これからも進化させて深く追求していきたい」と言います。
エンターテイメント性に溢れた空間だけでなく、料理もバリエーションを増やすなど日々進化中。
「沖縄といえば『大家』といわれるくらい、国内外に知名度を広げていきたい」と抱負を語ってくれました。
4.滝の流れる縁側席でのひとときはまるで別世界

藁葺きのひさしをくぐり、いよいよ店舗の中へ入ると突如現れる縁側席。
滝の流れる川のせせらぎに耳を傾けながら、自然の情景をあますことなく楽しめ、非日常を味わうにはうってつけです。

広い店内には沖縄らしい落ち着いた雰囲気の畳席もあります。
きれいに手入れされた庭を眺めながら、ゆっくり過ごせておすすめです。
5.アグーの沖縄そばとしゃぶしゃぶで贅沢に

人気ナンバーワンの「アグーの肉そば」。
厚切りのアグーはじっくり煮込まれて柔らか。
ちょっと贅沢な沖縄そばです。
出汁の旨みが効いたジューシー(沖縄風の炊き込みご飯)との相性も抜群。

昼も夜も一日中、オーダー率の高い「特選アグーしゃぶしゃぶコース(2人前)」。
こだわりの出汁に、軽く肉をくぐらせていただくと、アグーの旨みと脂の甘みが口いっぱいに広がります。
食材の旨みがたっぷりしみ出た鍋のシメの沖縄そばも絶品です。
(2人前から注文可能。写真の肉・野菜盛り合わせ・沖縄そばは2人前です)。
6.併設されたスイーツ工房に寄ってお土産探し

お腹が満たされたら、大家オリジナルのスイーツショップ「大家スイーツ工房」でお土産をゲットしましょう。
どれにしようか目移りしてしまうほど商品がずらりと並んでいます。

一番人気は沖縄のサトウキビを使った、高級和三盆が優しい甘さの白いバウムクーヘン「福ホワイト(大)2500円・(小)1350円」。
和三盆の代わりに県産黒糖を使ったブラウンもあります。
遊び心いっぱいの施設やカフェからお土産選びまで、至れり尽くせりの空間。
そのうえ、風情ある琉球古民家で味わう沖縄料理は格別です。
緑豊かな景色に癒されながら、ゆったりと過ごしてみてはいかがでしょうか。
Photo&text:金城 絵里子
(取材:2020年4月)
住所: 沖縄県名護市中山90
電話番号: 0980-53-0280
営業時間: 昼11時〜17時(ラストオーダー16時30分) 夜18時〜22時(ラストオーダー21時)
定休日: 無休
駐車場: あり
座席: 約200席(テーブル・座敷・掘りごたつ席があります)
喫煙: 分煙(喫煙所あり)
店舗詳細URL: http://ufuya.com